2019年04月20日

エチゾラム


凶悪な音つづく

朝、ベランダに入ってきた作業員を怒鳴る。実直そうな眼鏡の
おとこ。ニッポンジン。ヘルメットに電灯みたいなものがつい
ている。犬、はげしく吠える。犬もわたしもぐったりと疲れる。
大道寺さんのことをおもう。寝不足。

デパスとエチゾラムはちがう薬なのだらうか。エチゾラムはデ
パスの後発医薬品だとおもうのだが、デパスのジェネリックは
ないと薬局で言われる。薬局には手のひどく汚れたロボット
いる。バカくさいとおもう。

ノイズでマヒこうじる。絶体絶命。だれもがいま絶体絶命、気息
奄々なのだとじぶんにいいきかせたとてなんになろう。改修工事に
くわえて選挙の騒音。静かに殺し、黙って死ぬべきだ。

また『母の前で』。言葉。ホロホロ。剥落。「視線を囲繞する
世界というものは、一人の人にとって、それも脆い人にとっては、
たしかに過剰だ。」(P129)

なにかをなつかしんでいる。なにかはわからない。ただなつかしん
でいる。悔やんでもしかたのないことを、なつかしんでいる。

「この空虚に身を投じること・・・」(P124)

Kさんとご子息、それからMさん、明日の日経新聞を読んでくださ
いね。

ポコからメール。救われる。

NHKスペシャル自衛隊派兵・軍拡関係。問題意識の浅さよ。危機感
のなさよ。歴史観のうすさよ。怒りのなさよ。「極めて徐々に、し
かし極めて確実に、それは少しずつ降りてくる」






posted by Yo Hemmi at 17:14| メモ | 更新情報をチェックする

2019年04月19日

空虚


これをどう読むか

「しかしわたしが感じるのは、観察者として感じるのは、
だれだかわかるということは、ある種の空虚のようなもの
に身を投じることを前提としていることだ。それは人と人
のあいだの空虚だ。それは、この空虚がそれとわかることで
あると同時に、その空虚を頭で構成できることだ。・・・」
(P124)

ひどい生き物だ、人間とは。空虚はそここに在るものである
とともに、わたしたちの頭がたえずつくりだしているのだか
ら。そこに、透明なテロルのイメージをもちだすのは筋違い
でしょうかね、あの世のパシェさん。

拙文「馬の中の夜と港」は21日(日)の日経新聞文化面に
掲載される予定。

おまえ、はよ死ね、はよ消えてくれろ・・・と呪いながら背中
をさすってやり、そうしながら、やがて、うっすらとなんだ
か愛のようなものもつい感じてしまうとき、さすられていた
おとこの首がこちらをむいているので、ぎょっとする。いや
になる。つくづく、こいつが。

124頁は大事だ。

posted by Yo Hemmi at 17:46| メモ | 更新情報をチェックする

2019年04月18日

神田川


なにをしているのだろうか?

神田川がドブくさかった。不動産屋の若いおとこはわたしと
目をあわせなかった。「物件」をみた。マヒがこうじ、杖も
、あれほど練習したのに、つかいものにならなかった。「物件」
の2階の階段からこけた。ミスドがしょぼかった。

「文学」2008年3−4月号「パシェ小特集」とどく。わたしは
なにかとんでもないまちがいをしてきたのではないだろうか。
どんなまちがいか、はっきりとはわからない。すでに手遅れで
あることだけは、はっきりとわかっている。

たぶん、最果てにいる。
posted by Yo Hemmi at 18:40| お知らせ | 更新情報をチェックする

2019年04月17日

おばあさん


いま、どうしていますか?

きのう隣にすわった小さなおばあさん。いまどうなさってい
ますか?お昼はちゃんとめしあがりましたか。お昼寝しました
か。夢をみましたか。どんな夢でしたか。バスでわたしが隣に
すわったこと、おぼえてらっしゃいますか。あなたはどなたで
すか。

どなたでもない、ということはありえません。でも、だれでもな
い、そうとしか言えない姿をわたしはみました。運転席をしきる
鉄のバーをあなたは両手でにぎっていた気がする。骨にじかに皮
をはりつけたような手で。

おばあさん、あのときあなたは時間のむこうをみていた。身に寸
鉄もおびずに。ぬか床のにおいのなかのあなた、拳銃いっちょう
くらいよいのですよ。ぶっぱなしたって。バーン。わたしを撃った
って。文句は言わない。どうぞ。

おばあさん、貧しく、寂しそうなおばあさん、ぼくはあのとき、
引っ越しのことをかんがえていたのです。どこからどこへ引っ越
すのか・・・わからなくなって。けふ、おもいつきました。それで、
おばあさん、あなたに電話をしようとしましたが、かかりません
でした。

おばあさん、貧しく寂しく、ぬか漬け臭いあなた。いじめられて
いるのですか?やさしい口調(笑顔)のひとびとに、とってもやさ
しく朗らかにいじめられているのですか。了解!仕返ししましょう。
てつだいます。どこまでも陰湿に報復しましょう。

こくみんひとりびとりの口にベゴのピズルをくわえさせて、君が代
を強制的にハミングさせませう!おばあさん、あなたに指揮をまかせ
ます。ぼくはぼくから引っ越そうとしているのです、おばあさん。











posted by Yo Hemmi at 14:48| お知らせ | 更新情報をチェックする

2019年04月16日

暗がり


実在の不在

バスの運転席近くに薄暗がりがあった。小さな影が消えいり
そうに座っていた。イエユウレイグモ。白髪のおばあさん。
隣に座る。おばあさんは動かなかった。よくみると、顎をこ
きざみにふるわせている。影の微動。

なにか臭った。おしめか。ダイコンのぬか漬け。おばあさんの
左手の指にさわってみた。おばあさんは動かなかった。ただ、
冷たい指が細かにふるえていた。ぬか漬けが濃く臭った。

さはやかジム。路上杖歩きの練習。

(・・・ただ、積もる年月と数々の死を経て、わたしたちは
ある種のカップルを形成している。そうわたしには思える)。
P108

なんど読んでも『母の前で』はすばらしい!思考の壊疽が
消えてゆく。アホリンピック、ゴタイイ、ゴソクイさわぎの
バカバカしさよ。報道メディアはもうかんぜんに腐乱している。

国家と天皇制が人間の時間とスケジュールを簒奪し、ひとびと
はそうされることでこよなくよろこんでいる。かれらは国家と
天皇制と資本の予定表どおりに、昂奮して経血をたれながし、
滾らせている。

NHKはおそるべき国策宣伝機関と化した。先祖返りだな。
posted by Yo Hemmi at 18:13| お知らせ | 更新情報をチェックする

2019年04月15日

しかし


静かな場所

なんてありはしないだろう。作り話をしないなんてことも
ありえないだろう。発話はことごとく作話なのだから。こち
らのストレスが伝染し、犬が痩せた。5時半まで工事はつづ
く。悪意でも善意でもなく、「きまり」として。暴力はたい
てい「きまり」だ。

犬にわびる。
posted by Yo Hemmi at 14:03| お知らせ | 更新情報をチェックする

2019年04月14日

「寂しいよ。」


二〇〇五年十二月三日の「誘発」または奇蹟

わたし(打ち明け話のしたい気分で):「寂しいよ。」
彼女:「わたしも。」
(ピエール・パシェ『母の前で』根本美作子=訳 P98 岩波書店)

パシェに作り話はない。やりとりは孤独な母子の会話のごとくなされ
たのだ。まるでかみあっているかのごとくに。「母」は加齢黄斑変性。
わたしも。

R君と話す。苦境が去るのを待つのでなく、このただなかで書くべき
ではないのか。どのみちいつまでも終わりはしないのだ。

犬が牛の乾燥ピズルを嚼んでいる。ピズルの臭いが部屋に充満してい
る。むせる。「目の下に隈ができている」と言われる。

「馬のなかの夜と港」は次の日曜日(21日)の新聞に掲載されるら
しい。み、アパさがし。またからぶり。




posted by Yo Hemmi at 18:06| お知らせ | 更新情報をチェックする


杖歩行練習について

けふ、さはやかジムで、杖歩行に進歩がみられるとコーチに
ほめられた。左足が杖を追いこす要領をいくらかおぼえたの
かもしれないけれど、まだまだ。初の室外練習。

パシェはみずからを「二流の作家」と(おそらく謙そんでは
なく)かたったのだそうだ。訳者の根本美作子さんはこれに
かんれんし「・・・一つの不可能性としてではなく、彼の優れて
オリジナルな思考と在り方に由来しているように思える。実際、
ピエール・パシェほど個性的で分類できないような作家は、
なかなかいない」と書いている。

『母の前で』は、こう言ってよければ、とてもスリリングなの
だ。謙虚な知のゆらぎと〈ひと―言葉〉の原型。の破壊。

ネット接続ができずあわてる。たかがそんなことで落ちこむ。
はめられている。アホがアホにほふられている。アホが!

「・・・世界は存在することをやめてしまった、あるいは世界で
あることをやめてしまった(それは破裂し、互いに離れていく
断片となってその安定性を失い、そのままでありつづけるという
能力を失ってしまった)。」(P92)
posted by Yo Hemmi at 00:40| お知らせ | 更新情報をチェックする

2019年04月12日

内面の占拠


彼女の内面性は・・・

「『占拠』され、寄生され、他者の耳の及ばないところで
自らを修復することのできるような守られた場所ではもはや
ない。」(P90)

しかし、「占拠」されず、寄生されず、自己修復する内面など
ない。つまり、この「母」以外のだれが、ただしくかんがえ、
話しているというのか。

わたしたちは言葉をはなすことができる。囈言をしゃべること
ができる。あるいは譫言を。

Mさんからメール。


posted by Yo Hemmi at 23:53| お知らせ | 更新情報をチェックする

傲然と、しかし明晰な


教えてください

『母の前で』なしには正気をたもつのがむずかしいほど。が、
いったい「正気をたもつ」ってなんだ?メメーヌの疑問はじつに
まっとうなのだ。

「わたしがだれにしゃべっているか教えてください。わたしが
だれだか教えてください。わたしをなにかの中に組み入れてくだ
さい、あるいはわたしをわたしから解放してください。」

「わたしは半分死んでいる、わたしは死にたい。この重みから
解放されたい。」・・・このように発語する者とそのようには発声
しないもの。境界はない。わたしは幻影の崖(事実)をずり落ち
てゆくだけだ。

己があるかぎり、静かにはなれないはずだ。住み処を変えても。
posted by Yo Hemmi at 17:45| お知らせ | 更新情報をチェックする

またはだった


◎「わたしはあたまのいい女だーーまたはだった

「・・・そしてこんなんなっちゃった」(P153)。名訳である。

posted by Yo Hemmi at 00:25| お知らせ | 更新情報をチェックする

2019年04月11日

アパート探し


終日アパート探し、からぶり

久しぶりに電車に乗る。うろうろとアパートを探し、うろうろぶりに、
黄昏のなか顔をゆがめて自嘲する。日粉さんからメール。うれしかった。
このかたはわたしのかけがえのない「重心」である。みと犬。

静かなところで、静かなきもちで、静かなものを書きたいだけなのだ。
ただそれだけ。わたし流の「テロ」とはそういうことだ。眠るように
静かなこと。

けふ、言いのこすべきことのあらましをつたえた。
posted by Yo Hemmi at 19:49| お知らせ | 更新情報をチェックする

2019年04月08日

2019/04/08


2019/04/08

おかしなことだ。『母の前で』をくりかえし読むことで
なんとか落ちつきをえている。それは、まったく奇妙なことに、
ロープシンを読むことでえられる内側の感情(位置)に似ている。
わたしは母とパシェのようにむきあったことがいちどもない。

「まるで人間であるということは、どこか重すぎることで、それを
独りで支えるのは難しすぎることであるかのように。」(P79)

1時間ほどまえ、轟音がした。建物が揺れるほどの。犬が足もとに
きて顔をみあげ、それからいつもの待避場所に駆けていった。
布の家に。わたしはかのじょをとっさに「しゅんまく
ちゃん」と呼んだ。

『母の前で』から静けさと落ちつきをえるのは、それが関係という
ものの基本中の基本だからだ。悩乱も、もつれも。「言葉の外に
落ちる」ことも。「可能性としての内的言語」。


posted by Yo Hemmi at 15:10| お知らせ | 更新情報をチェックする

2019年04月06日

2019/04/06


2019/04/06 23:33

さわやかジム。やさしい目たち。いつくしみ。柔らかな手。
尖らない声。合唱。桃太郎さん。ハッピーバースデー!
拍手。全員参加。義務だから。慈愛のルーティン。

合成樹皮の顔の皮膚がふいにはがれる。皮のない顔が血管を
うきあがらせて歌っている。あんたがたどこさ・・・。

「つまりわたしの母だからわたしは行くのだ。」(P59)
posted by Yo Hemmi at 23:51| お知らせ | 更新情報をチェックする

2019年04月05日

2019/04/05


2019/04/05

反時代のパンセ64回PDFゲラもどす。アパート改修工事の騒音
あいかわらず。「わたしはかわいい娘だったけど、もう自分が
だれだかよくわからなくなっちゃったよ」(P49)。

間歇的で気まぐれにもおもえる騒音に殺意をおぼえるーー奇妙な
シンタックス。テロの文法に似た。たかからメール。しぶとく生
きていた。チャビーも元気らしい。

パシェに敬意をおぼえ、『母の前で』を刊行したひとびとに拍手を
おくるわけは、作家ー作品ー翻訳ー刊行のながれに、すがしいものを
感じるからだ。

改修工事は8月までだとか。引っ越しをかんがえざるをえない。R君
と話す(電話)。14日会うことにする。擬人。
posted by Yo Hemmi at 16:59| お知らせ | 更新情報をチェックする

2019年04月03日

2019/04/03


2019/04/03

わたしはR君との約束のようなものをまもるつもりでいる。

posted by Yo Hemmi at 20:23| お知らせ | 更新情報をチェックする

自制力


排尿と言葉

「排尿に対する自制力の衰えは・・・言葉に対する自制力・・・が衰えるのと
同時なのではないかと。」(P48)



posted by Yo Hemmi at 00:28| お知らせ | 更新情報をチェックする

2019年04月01日

犬糞


皇国史観の復活を祝ひませう!

新元号は「犬糞(けんぷん)」にきまったそうだ。悦べ、アホども、
犬のクソども。菅ってやつは特高警察か公安の親玉の顔をしている。
きもちがわるい。

『壊(え)』第1回書きはじめ。


posted by Yo Hemmi at 14:18| お知らせ | 更新情報をチェックする

2019年03月30日

問うた


ジムの分類

ジムでは人びとが分類される。アタマのおかしそうな人びと、
手足のぐあいがよくない人びと、精神の調子のかんばしくなさ
そうな者たち、記憶がうすれがちな連中・・・。興味深いことには、
それらは「上」が決めるのではなく、しぜんに、いわば「下」
から自主的に各グループが形成されてゆくのである。

わたしは当初アタマのおかしそうな成員といっしょにいたのだが、
徐々になんとなく手足のよくないグループにはいっていった。命
令はいっさいなく、忠告も警告もなかった。

けふわたしは、おしめをした小さなかわいらしい老人に、けふの
日にちをたずねたのだが、かれはわたしがこれまでの人生で経験
したどのような応答よりもやさしく、控えめな、わざとらしくない
調子で「30日ですよ、たぶん・・・」と言った。

『壊(え)』でもいいような気がしている。来月はじめから書き
だす。たぶん、書きつづける。

『母の前で』が重版するようにねがっている。どうじに、そんな
ことはどうでもいいともおもふ。
posted by Yo Hemmi at 22:31| お知らせ | 更新情報をチェックする

2019年03月29日

Werckmeister Harmonies


映画みた、未明に

『ヴェルクマイスター・ハーモニー』。きのう、R君と話した。
書いてみれば、『壊(え)』もわるくないと思ったり・・・。犬が
連日吠えすぎてぐったりとしている。パンセ第64回のタイトルは
「けっ、しゃらくせえ!」。きのう送稿。『母の前で』また読む。
なぜかはわからないが、だいたいわかっている。「孤独そのもの
と化している」。主語は?
posted by Yo Hemmi at 14:19| お知らせ | 更新情報をチェックする

2019年03月28日

壊(え)


タイトルは未定

連載は「壊(え)」というタイトルにしないかと提案があり、気
持ちがいったんむきかけたが再考することに。けふ、眼鏡を拭い
てもらう。随想「馬のなかの夜と港」は4月掲載らしい。もうゲラ
はできている。

posted by Yo Hemmi at 23:57| お知らせ | 更新情報をチェックする

連載


小説連載について

アパート改修中。騒音、作業員のでいりで犬が激吠え。
仕事にならない。電気ドリルが脳幹に突き刺さってく
る。そんななか、小説連載の話が決まりつつある。2か
月後の開始をかんがえているが、どうなるか。

パシェの『母の前で』が何部刷られ、何部売れたか知ら
ない。多くはないだろう。が、これはもっとも望ましい
静謐な部屋なのだ。この部屋はわたしにさらに読むことと
さらに書くこと、そうせざるをえないことを諭す。

「この空虚に身を投じること・・・」

『母の前で』.jpg


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2019年03月23日

ジム


◎エッセイ送稿

ジム。杖。エッセイ送稿。明日R君。目薬類は冷蔵庫上の段の
ポケット。ヒマシ油。つけ。月曜10時ケアマネ。『母の前で』。
ピエール・パシェの目。静かになり方。デパス。

歩道の紅葉.jpg
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2019年03月21日

点眼液


◎みつけた!

行方不明だった点眼液をみつけた。2個とも。胸のつかえがとれる
読みたい本があった。ピエール・パシェの『母の前で』(根本美作子
訳 岩波書店)。N君が送ってくれた。わたしがいま、なにを読みた
がっているか、かれは知っている。はたして『母の前で』は、いま望み
うるもっとも静謐な泉であった。

『母の前で』.jpg





posted by Yo Hemmi at 16:32| お知らせ | 更新情報をチェックする