2024年01月29日

羽化

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羽化の意識。夜半、徐々に、徐々に硬くなる透明な翅。
幽き残忍。
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2024年01月28日

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夜。青白い羽化。屍体に馬乗りになり。明日から。

「けれどもヒューマニストはほかにもいる、 うじゃうじゃいる」
(『嘔吐』)





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2024年01月25日

死刑への回路

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「責任能力」とは何だろう。わたしはあなたはかれは「責任
能力」を有しているだろうか。死刑判決がでると安堵すると
いう心性と慣性・・・。このクニの死刑への仄暗い回路は怪しい
善民によって支えられている。なぜ生かしておくのがいけない
のか?
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2024年01月24日

狂者

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「狂者の膨大な言説は、すべて雑音に帰されていました。
そして 狂者 には、象徴的なやり方でのみ発言が許されて
いました。つまり狂者は、仮面をつけた真理の役を演じる
者として、武装解除され赦免されて舞台に上げられていた
のです。」(『言説の領界』)

ナナちゃんが吹雪のなかを歩く。ナナちゃんには歯がない。
歯がなくてもネズミを捕らえる。ナナちゃんには感傷がない。




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2024年01月21日

リゾット

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「・・・今日において格子が最も狭くなっている領域、数多くの升目が
黒く塗りつぶされている領域、それ は、セクシュアリティの領域と
政治の領域である、と。あたかも言説は、セクシュアリティが武装
解除され政治には平和がもたらされる透明ないし中立的な境域であ
るどころか、セクシュアリティと政治がその最も恐るべき支配力の
うち の いくつかを特権的なやり方で行使する場所の 一つで あるか
のようなのです。 いかに言説が取るに足らぬものと見えるにせよ、
言説に課される禁忌は、非常に早く、非常に迅速に、言説が欲望およ
び支配力のうちのいくつかを特権的なやり方で行使する場所の 一つで
あるかのようなのです。・・・」(『 言説の領界』)

ハナちゃんもあの地震に怯えたであろう事は言うまでもない。彼女に
は歯が1本も残っていない。しかし、それでも雪のなかネズミをとりに
でかけ、大抵狩りに成功して帰ってくる。おそらく歯のない歯茎でネ
ズミを噛み(押し)殺すのだろう。ネズミは生暖かな圧力を一瞬「好
意」と誤解するのかもしれない。ハナちゃんは人にもネコにも媚びず、
独りを好むのだそうだ。ハナちゃんには鍛えられた孤独が漂う。


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2024年01月18日

「死にまみれた新年・・・」

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なにもよいことはない。ずっとグッタリしている。「月の子」が送っ
てきたメールだけはよかった。元気になるような話じゃないのに、頭
がシャキッとした。気張った中身じゃない。身内、友人、知人らが
ボロボロと死んでいくという話。気がついたら側で寝ていた夫が死ん
でいた。目玉を押してみる。弾力がない。さっぱりない。内側から返
ってくる力が。泣くよりさきにそれに魂消る。ガザのことなんか一言も
書いてない。ただ、「死にまみれた新年」ですね、とため息だけ。

格好のいいこと、歯切れのよすぎること、調子のよいこと、もっともな
ことを言わない。無論、ネタニヤフを殺れなどと(殺ってもよいのだが)
書かない。つまらないからだ。

何年か前、大きな椎茸を頂戴したのだ。ダーリンがいたころ。焼いて食っ
たよ。人肉みたいにうまかった。メールを読むうち、あの味がじわっと
喉に湧いてきた。「死にまみれた新年」どころでないな。今後はさらに逃
れがたく死にまみれるだろうさ。
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2024年01月17日

不分明

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いろいろなことがよく分からなくなってきている。言葉。
分かろうとする気力も失せつつあるのかもしれない。衰微
というのか。「月の子」の言葉はおもしろかった。ひとり、
ひとり、ひとり・・・。消えてゆく話。なべては衰微している
のだから言葉も萎めばいい。

スリッパの右が壊れる。右側のスリッパ。鳩はだいぶ減った。
『ブリキの太鼓』!


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2024年01月05日

1月5日

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銀行手続きで何度もエラーがでてはじかれる。なんだか屈辱
的。同居犬が家出したいという。犬もウンザリしている。

被災地のこと、311のこと。爆撃跡のようだ。

岸田という男の眼には温もりがない。言わば「根生いの温も
り」が欠如している。たった3行ほどの地震関連のコメント
をするのに官僚か側近の書いたメモを読んだりしている。

政治とは犯罪であり、くっせえ口臭の謂いである。良民とは
それらに文句をつけない、嗅覚も聴覚も失った驢馬たちであ
る。

『EO イーオー』(イエジー・スコリモフスキ監督)。観たい。




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2024年01月03日

ユダヤ人問題

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マルクス『ユダヤ人問題に寄せて/ ヘーゲル法哲学批判序説』
( 中山元・訳)「しかし宗教が存在するということは、ある欠
乏が存在するということであるから、こうした欠乏の源泉は国家
そのものの本質のうちに求めるしか ないだろう。わたしたちには、
宗教とは世俗的な偏狭さの原因ではなく、その現象にすぎないよう
にみえる・・・」

犬と昼寝。爆笑問題のあの男はどうしてあんなに暗い眼をしている
のだろうか。カラスの肛門のような、不吉な眼。

『コレラの時代の愛』2

ソマリアのロバのこと。ティアラのこと。



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2024年01月02日

不吉なもの

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「言説がもちうる特異なもの、恐るべきもの、そしておそらくは不吉
なものを外側から考慮する必要なしに、そもそもの最初から言説の向
こう側に自らを見いだしたいという欲望がある、と・・・」

年が明けてからもう数年が経った気がする。すでに約束されている。こ
れからかつて見たことも想像されたこともない禍事がやってくる、と。

そうさ、戦争もしていれば漫才も競馬もやっている。同時的に。生真面
目に。
posted by Yo Hemmi at 22:50| お知らせ | 更新情報をチェックする

2024年01月01日

言葉

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以下の言葉がすきです。なぜでしょうか?発話者の痛み、辛さ・・・
それではないでしょうか。それらが言表を詩に変えているからでは
ないでしょうか。躯の痛みを、辛うじて言葉が救っているからでは
ないでしょうか。躯という時間体に開いた「黒い穴の苦痛」を言葉
が程よく埋めているからではないでしょうか。なにより語りに強ば
りがないからではないでしょうか。

「言葉を発するよりもむしろ、言葉に包まれて、あらゆる始まりの
彼方へと運ばれてしまえばよかったのに。私が話し始めるずっと前
から名を持たぬ一つの声が私に先んじていたことに気づいていたら
よかったのに。そうすれ ば 私は、まるでその声の一瞬の中断によっ
て合図をもらったかのように、話をつなぎ、話を続け、人に気づか
れることなく話の隙間に住まうだけでよかったでしょう。そうなれば、
始まりなどないことになるでしょう・・・」(ミシェル・フーコー
『言説の領界』)

posted by Yo Hemmi at 15:06| お知らせ | 更新情報をチェックする