2025年04月30日

スタヴローギン

悪霊 ワイダ.jpg

「じつはこの話、初めはおばさまが、それに昨日は
ヴェルホヴェンスキー先生が、スタヴローギンさん
はどうもシェイスクピアの『ヘンリー四世』に出て
くるハリー王子に似ているところがある、っておっ
しゃったことに関係してるの、それで、ママは、イ
ギリス人といっしょでしたかってたずねたんですよ」
リーザは、そうわたしたちに説明した。・・・」

posted by Yo Hemmi at 22:42| お知らせ | 更新情報をチェックする

2025年04月28日

他者が現前する顔

ホンドザル.jpg

「〈他者〉──絶対的に他なるものである〈他者〉──が
現前する場である顔は、〈同〉を否定することはないし、
臆見や権威のように、あるいは奇跡をなす《超自然的なもの》
のように〈同〉に暴力を加えることもない。顔は迎え入れる者
の尺度に見合ったままであり、地上の〔=現世的な〕ものであ
り続ける。」『全体性と無限』 (講談社学術文庫) (p.337)

サキャエは畑仕事。けふで終わらせる気だ。ナナちゃんたちは
バカンスかもしれない。こちらはパソコンのキーボードの電池交
換を左手だけでやる。何度か失敗してやっと成功。電池ケースの
蓋が容易に開かなかったのだ。カッターナイフでこじ開ける。誰
も見ていない。むろん、のんちも。

文藝家協会会費振り込み済み。
posted by Yo Hemmi at 14:46| お知らせ | 更新情報をチェックする

2025年04月27日

顔と騙り

黒柴.jpg

の絶対的な本来性は、真理と非真理の二者択一とは
無縁な存在の現前化という特権的事実であり、あらゆる
真理が冒す危険のある真と偽の曖昧さ、あらゆる価値が
そもそも動く場である曖昧さの裏をかくのだ。・・・」

『全体性と無限 』(講談社学術文庫) (p.336)

犬や猫には恐らく当てはまらない。彼ら彼女らにも〈真と
偽の曖昧さ〉があるにしても。

多弁には報いがある。空白という仕返し。
posted by Yo Hemmi at 21:48| お知らせ | 更新情報をチェックする

2025年04月25日

顔と理性

顔と倫理.jpg

「世界についての考えを交換するものとしての言語は、
言語が含むさまざまな底意もろともに、そして言語が
描く真摯さと噓の移ろいを通してもなお、顔の本源性
を前提としている。・・・」『全体性と無限』「顔と理性」
(講談社学術文庫)

眠ひ。
posted by Yo Hemmi at 22:11| お知らせ | 更新情報をチェックする

2025年04月23日

フクチン

フクチン.jpg
(昨日喧嘩して負けたフクチン)

これぞ名文である。うっとりするほど達者だ。
「風が目に見えるものなら、辻のあたりではどんなふうに
巻いているのだろう。辻に近づく時にはまともに顔に吹き
つけていたのに、渡る時には横から頰を叩く。渡り切ると
背中を押す。風は辻をまっすぐに抜けるだけでなく、左右
にも割れて走るらしい。・・・」『 辻』(新潮文庫)

トランプ=ファシストとする論攷掲載の「ニューズウィーク」
日本版面白い。

『私とマリオ・ジャコメッリ: 〈生〉と〈死〉のあわいを見つ
めて』(NHK出版)を書いたころは、こころが凪いでいた。
懐かしい。

セントジョーンズワート4粒飲む。期限切れだが。

フクチンはハンサムだな。
posted by Yo Hemmi at 16:39| お知らせ | 更新情報をチェックする

2025年04月22日

ジャコメッリ

ジャコメッリ.jpg

けふ、老人たちのなかでマリオ・ジャコメッリの写真を
思いだした。このように回想することになるとは!
posted by Yo Hemmi at 23:40| お知らせ | 更新情報をチェックする

2025年04月21日

必読

行政.jpg

朝日新聞デジタル記事〈利用者を「あいつらはくず」 
生活保護窓口の闇、役所内からの証言も〉は必読。ま
るでザイトクカイ≠フような対応を行政がやってい
る。生活困窮者に対する役所およびケースワーカーの
仕打ちは、例外もあるだろうけれど、常軌を逸してい
る。

外電の見出しはすべてPOPE FRANCIS DIESであった。
posted by Yo Hemmi at 17:36| お知らせ | 更新情報をチェックする

2025年04月20日

蛾と月

the moon.jpg

「蛾が街灯に群がるのは、それを月だと錯覚している
からだという。」(石沢麻依「ドストエフスキーの月と
蛾」現代思想2021年12月臨時増刊号)



posted by Yo Hemmi at 18:09| お知らせ | 更新情報をチェックする

鏡面

カメリア.jpg

虚けた老人がいた。


posted by Yo Hemmi at 00:06| お知らせ | 更新情報をチェックする

2025年04月18日

赤瀬川原平

『黒馬を見たり』の装幀は赤瀬川原平=尾辻克彦であった。
赤瀬川は沢山沢山書いている。中平卓馬さんと対談もしてい
る。みんな死んだ。一頻り大騒ぎしてから、みんな確実に死
ぬ。

執筆に入る。
posted by Yo Hemmi at 15:04| お知らせ | 更新情報をチェックする

2025年04月17日

痙縮

痙縮.jpg

「オイコス(oikos)には──そしてそれと本性をともにす
るスタシスには──本質的な両義性が内属している。オイコ
スは都市の破壊を起因するものであるとともに、都市を統
一されたものとして再構成することのパラダイムでもある、
という両義性である。・・・」(ジョルジョ・アガンベン
『スタシス ーー政治的パラダイムとしての内戦』青土社)

音もなく密やかに誰にも気づかれず、己も知らずに発狂し
てしまっていることだって大いにありうるのではないか。
朝、わたしはそう答えておいた。痙縮は容赦なくつづいて
いる。古参の公安警察が時折明るく笑いながらするあくどい
拷問のように。

それは甘えとか不注意とか驕慢などとは毫も関係がない、謂わ
ば〈純粋な苦痛〉である。
posted by Yo Hemmi at 14:58| お知らせ | 更新情報をチェックする

2025年04月16日

『黒馬を見たり』

黒馬を見たり.jpg

視床痛。痛え。右側は死んでしまい、冷え切っている。
posted by Yo Hemmi at 23:25| お知らせ | 更新情報をチェックする

2025年04月15日

瞬間の老い

けふの雲たち.jpg

「七月三日。
 グルーシャが草の上に坐っている。・・・日が昏れる。
あたたかい大気のなかで蚊の翅音がきこえる。」

「瞬間の老いが、瞬間のさまざまな権能に制限を加え、
瞬間を死の切迫性へと開くのである。」

ジムを休み、ナナちゃんとタトゥーを入れてもらいに
いく。フクチンと八番ラーメン食う。タトゥーが沁みる。


posted by Yo Hemmi at 14:47| お知らせ | 更新情報をチェックする

2025年04月14日

預言

預言.jpg

MEET THE PRESSMEET THE PRESS(CBS)
Investor who predicted the 2008 financial crisis says he's 'worried
about something worse than a recession'
Ray Dalio, the founder of the hedge fund Bridgewater Associates,
warned about tariffs, growing debt and other economic concerns.
なそうだ。なぜか。資本主義の宿命か。ちょっぴり期待する心持
ちもないじゃなし。景気後退どころか「大恐慌」だってありかも。
トランプの汚ったねえケツにキスしにいくヌッポンジンや哀れ・・・。
さあ始まるぞ、てか、もう始まっているぞ。ディストピアの闇愈々
深し。

「連合」会長は労働者の代表面をすべきではない。労働者の諸権
利を売りわたす、右派権力者としての正体を明らかにし、以て
徹底的に骨抜きにされた御用組合の累々たる死骸のなかで、醜怪な
ダンスでも踊り続けていただきたい。

映画「月」観る。じつは初めて。りえちゃん、可哀想なほどいっぱい
いっぱい。

posted by Yo Hemmi at 16:22| お知らせ | 更新情報をチェックする

2025年04月13日

カメと思惟

リクガメ.jpg

スイカを食べている大きなリクガメの動画を見る。
何を考えているのか。何も考えていないのか。何も
考えずにただ存在しているとしたら、それはそれで
考察に値する。右肩に痛み。脱臼したような。

大邱の夜店でミドリガメを買い、それを持って公園
の観覧車に乗った。イ・ヨンスさんが下から見上げ
ていた。とても寂しそうだった。カメがバッグの中
で「ククク・・・」と鳴いた。

軽井沢のナオジが戸井田道三の『能芸論』を読み始め
たらしい。1948年の著作で、天皇制と能楽の関係を説
いている。ナオジ🐱えらいなあ。

えっ、関西文化は反権力≠ナすか?で、万博OK?
アホちゃう?
posted by Yo Hemmi at 13:43| お知らせ | 更新情報をチェックする

2025年04月10日

犬と熊とガザと

飛行機雲.jpg

赤いシトロエンの中から撮った。死んだ犬とこれから殺される
だろう体長1メートルほどのクマのことを考えていた。ドッグラ
ンを犬たちがわざとらしいほど幸せそうに駆けている。血。ガザ
の血。空を剪るジェット機。バンカーバスターを積んだ米軍機。
やってられない。やってらんない。バンカーバスターを10発ほど
ホワイトハウスに投下せよ。誰が狂っているのか。体長1メートル
ほどのクマか広末涼子かフレブルかネタニヤフかとトランプか、
俺自身か。テクノロジーは前進あるのみ。後退しない。だが、
「思想」はしばしば退行する。レジス・ドゥブレは正しい。いま、
思想はない。何処にもない。せめて、狂え。バンカーバスターを
正確にホワイトハウスに投下せよ。
posted by Yo Hemmi at 23:16| お知らせ | 更新情報をチェックする

2025年04月09日

紅い花

紅い花.jpg

「世界が有するさまざまな潜在性は私たちの自然本性に
書きこまれており、私たちがそれをみずからの実存によ
っても発展させるとしても、そうなのだ。」
(『全体性と無限』)

著しく小さなもの、非常に弱いもの、極端に視えにくいも
の、忘れ去られたもの、無残に放擲されたもの、蹂躙され
つづけるもの、極めて貧しきもの・・・それらへの眼差し。

とてつもない暴力が腰だめにして待ち受けている。
posted by Yo Hemmi at 18:02| お知らせ | 更新情報をチェックする

2025年04月07日

大量殺戮の気分

ガザ.jpg

ガザの死者が5万人を超えた。ネタニヤフやトランプ
はどんな気分なのだろうか?スッキリしているのか。
ネタニヤフ、トランプを狙撃する前に、大量虐殺の
フィーリングに関し、詰問しようではないか。グッド
フィーリングかと。

死刑反対の信条が揺らぐのだよ。ネタニヤフとトランプ
にハグを強いて、然る後に二人同時に撃ち殺したい衝動
を抑えるのに必死なのである。
posted by Yo Hemmi at 19:00| お知らせ | 更新情報をチェックする

2025年04月06日

我らの血の復讐を

馬.jpg

「聖にして真なる主よ、何時まで審かずして地に住む者に
我らの血の復讐をなし給はぬか」

わたしはかつて中華人民共和国北京市斉家園外交公寓8−41
に住んでいたのだ。わたしは今のような世界を露ほども
イメージしていなかった。わたしは死ぬほど元気で、死ぬほ
どバカだった。わたしは絶えず怒張していた。なぜと言うに、
真底愚かだったからである。

posted by Yo Hemmi at 22:57| お知らせ | 更新情報をチェックする

2025年04月05日

ポール・ニザン

アデン アラビア.jpg

左手で書架の整理をしていたら『アデン アラビア』が湿気った
匂いとともに落ちてきて、胸がしめつけられた。1966年初版。
晶文社。580円。
「ほんとうに知らねばならないものについて、ひとは何ひとつ
知ってはいなかったのだ。」
2025年4月5日夜、まったく同じ嘆息をつく。
posted by Yo Hemmi at 23:37| お知らせ | 更新情報をチェックする

2025年04月04日

TDS

エテ公.jpg
(ボク、トランプ。いい湯だなあ)

TDSといふ略称はまことに意味深だ。 不正薬物・爆発物探知装置
(Trace Detection System)でもあり精巣形成不全症候群
(Testicular Dysgenesis Syndrome)でもあるし、 トランプ錯乱症候群
(Trump derangement syndrome)でもあり、これらは相互に関連しう
るといふのだから、厄介である。

きょうび憲法9条を大事に思っている者はアホであろうか。
だとすれば、やつがれは相当のアホである。それでよい。

「邂逅」には巡り会いと形容動詞「たまたま。偶然に」の
意味もある。
posted by Yo Hemmi at 15:15| お知らせ | 更新情報をチェックする

2025年04月03日

マグノリアーベルグソン

マグノリア.JPG
(🐟さん家のマグノリア)

「感官の直接的な現在の与件に、われわれは過去の経験の細部を
無数に混ぜ込んでいる。ほとんどの場合、そうした記憶のほうが
現実の知覚に取って代わってしまい、そうなると知覚のうちでわれ
われが保持するのは、何らかの標識、過去の古いイマージュを想起
させるただの「 記号」ばかりとなる。」(『物質と記憶』)

マグノリアの花瓣がしきつめられた雨の庭を猫がシャナリシャナリと
歩いてゆく。記憶の花瓣を踏みしだく。猫の勝利だ。完全な勝利だ。



posted by Yo Hemmi at 17:10| お知らせ | 更新情報をチェックする

ヨナ

ヨナ あるいは制作する芸術家 われを取りて海に投げ入れよ……
そはこの大いなる颶風の汝らにのぞめるはわがゆえなるを知れ
ばなり。 ヨナ書第一章第十二節

カミュ『転落・追放と王国』
posted by Yo Hemmi at 00:23| お知らせ | 更新情報をチェックする

2025年04月02日

ウルフ.jpg

「ぼくの根は世界の深いところへ向かって、レンガ作りの
乾いた地面と湿った大地を降り、鉛や銀の鉱脈を降ってい
く。ぼくはすべて繊維だ。揺られると必ず震えて、肋骨に
は大地の重みがのしかかる。地上ではぼくの眼は緑色の葉
で盲目だ。・・・」(ヴァージニア・ウルフ『波』)

ヒトギライにとって人と会うのはとてつもない冒険だ。直観
しかない。直観はしばしば外れる。あるいは修正を迫られる。

🐟さんからマグノリアの写真を送ってもらう。なんて豪華
なのだろう!

アマプラでは『下女』を観ることができないらしい。観たい。
あっ、YouTubeで視聴できるって。

トランプ政権は文字通りならず者集団である。
posted by Yo Hemmi at 17:10| お知らせ | 更新情報をチェックする

椿

ツバキ.jpg

「マルクスがナポレオン三世についていったように、歴史には同じ
出来事が二度起こることがある。一度目は実際の歴史的重要性をも
つとしても、二度目ともなれば最初の出来事の戯画的再現や醜悪な
化身にすぎず、その伝説的な効果のおかげでなんとか成り立ってい
るというわけだ。」
(ジャン・ボードリヤール『消費社会の神話と構造』 )


posted by Yo Hemmi at 00:17| お知らせ | 更新情報をチェックする