2017年08月13日


◎小林正樹の「東京裁判」

一昨日と昨日は、小林正樹の「東京裁判」(1983年)をみました。
部分的にはもうみていたのですが、4時間半以上一気にむきあうと
印象がちがいました。最大の関心は「天皇」のとりあつかいでした。
新発見はとくにありませんでした。でも、みてよかったです。
どっと疲れましたが。

「応答に抑揚低き日本語よ 東洋の暗さを歩み来しこゑ」(宮柊二『小紺珠』)
を、またもおもいました。武士道はウソですね。サムライ・ジャパンなんて、
「東京裁判」をみたら言えなくなります。いじましく、さもしく、みすぼらしく、
、うそ寒く、無責任で卑怯・・・。A級戦犯らだけでなく、(米国主導のシナリオで)
法廷にたつのをまぬかれた、すめろぎじしんがそうなのです。

法廷におけるかれの不在を、映画はつよく意識させます。われらはあの
卑怯者の赤子なのです。あれから70年、ニッポンジンのビヘイビアは
基本的にかわっていません。小林正樹も、あれまあ、紫綬褒章、勲四等旭日
小綬章をもらい、世間もそれを奇妙とおもってはいません。「人間の条件」の
小林正樹さんも、しきたりどおり、穴におちたのです。

このクニには、みえない黒い穴があります。戦前も戦中も戦後もいまも。
底なしの穴です。そのなまえは「エンペ」といいます。たいていのものが、
その穴におちます。おなじ穴の狢になります。
posted by Yo Hemmi at 18:45| 所感 | 更新情報をチェックする