2020年03月16日

The Shadow of Shadows


さとくんに死刑判決

死刑判決.jpg
(Lars von Trier “EUROPA”)

殺人がいけないのなら、司法はなぜ死刑判決を
くだすのか。得心できるものではないはずだが、
内心ほとんどだれもがだまって首肯する。

せいぜいはっきりしているのは、死刑は国家の
「専権事項」ということーーそれを死刑宣告と
執行によってくりかえし誇示すること。

さとくん、きみがもっと世ずれたひとであった
なら、もっと悪ずれしたおとこだったなら、
こうはならなかっただろうに。

さとくん、きみの真の罪は、「悪」一般からで
はなく、きみの「悪」より格段に透明化した、
「善」に見まがう沼から立ちのぼってきた・・・
そのことに気づかなかったことだ。

国家は死刑を手放さない。未曾有の疫病禍に
あっても、戦争においても、断じて・・・。

光のなかの光は、いつも
人間の行為ではなく
その動機を洞察する。
影のなかの影は
その行為をしか見ない。

    ーーW.B.Yeats:
The Countess Carthleen

参考
長崎新聞 愛媛新聞.pdf
熊本日々新聞 琉球新報.pdf








posted by Yo Hemmi at 14:59| メモ | 更新情報をチェックする