2020年08月13日

殺す風


烏兔匆匆

ものかげ.jpg

みっちゃん、盆の入りやね。もう何年もたったような、
まだ先週のことのような。さしわたしの時間の、
狂おしい長短、めくりかえし、揺れ、ねじれ・・・。
みっちゃん、盆の入りやね。

「そのめざましい鬱金はあの待宵の花の色、いつぞや
妹と植えたらば夜昼の境にまどろむ黄昏の女神の夢のよう
にほのぼのと咲いた。」(中勘助「折紙」)

いま、熱にも風にも、わけのわからぬ殺意がこもっている。
『T市にて』。


posted by Yo Hemmi at 15:49| メモ | 更新情報をチェックする