○すべてに関心を失ったかといえば・・・

『青い花』の岩波現代文庫版の見本ができたと連絡あり。
カフェにいたとき、担当編集者から。あなたは『青い花』
がすきか? 訊かでものことを訊くと、とまどいもせずに
すきだという。むろん、きらいだとは言えまいが、このひ
とは嘘を言わないから、素直によろこぶ。
先日、右目を手術。観念の一部を取り替えたようにおもう。
土台がよくないので視界にさほどの改善はない。けれども、
新しい右目で読む『死の家の記録』は、記憶にあるそれと
まったく別物のように感じて不思議。左目も近く手術する。
術後困ったのは、どろんとした総理大臣の目が「屍体の目」
に見えてしようがないこと。見なければいいだけの話だが。
『霧の犬』は来年2月に文庫化される。1月とお知らせした
が1か月遅れる。
「人間はどんなことにでも慣れられる存在だ。わたしはこれ
が人間のもっとも適切な定義だと思う」(ド氏)