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ご恵送賜る井口時男さんより『金子兜太ーー俳句を生きた表現者』(藤原書店)
をお送りいただく。口を噤んで読んだ。ざわざわした。「没三年」な
ら、大道寺将司だってそうなのだ。大道寺は獄中で金子兜太を心臓に
こすりつけるようにして読んでいた。
馬遠し藻で陰あらう幼妻兜太1974年の作品。この年、大道寺は三菱重工爆破事件をひきおこし
ている。わたしは爆発の震動を感じたように記憶している。大道寺は
「陰」(ほと)などと口にできるひとではなかった。
金子兜太は大道寺の存在を知っていただろう。闇に無声の絶叫。
posted by Yo Hemmi at 17:26|
所感
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