○犬のあくびを見ていてルイ=フェルディナン・セリーヌ
を想った
犬は「豚ガレット」を噛んでいたのである。ふざけた名前だ。
豚ガレット。ブタの子宮だろうに。ヒト・ガレットはどうだ。
ほれ、嚼めよ。Rokemさぼる。なんとなく。ときどき、いやに
なる。犬にあたる。人格者だから、あたられても反応せず、そ
っと姿を消す。どうしてもやらなければならないことなんか、
じつはない。あるふりをしているだけ。自分にもひとにも犬に
も。大げさにまだ生きられるなどと思ったりする。若かったら
ミャンマー市民義勇軍に入って、あの狂った軍事独裁とたたか
いたい。などと思う。『夜の果てへの旅』。ずんちゃん、犬が
でてくるのは『虐げられし人びと』だっけ? スミス老人とアゾ
ルカだっけ。あっ、ずんちゃんじゃなかった。もとい!さやか
ちゃんやった。老人と犬は死ぬんだったよね。黄砂だ。窓もく
もっている。中座します。トイレ。オスプレイがうるさい。ロ
シアン・クッキーを食う。犬にサンマ・ジャーキー。どうして
もやらなければならないことなんか、ない。犬にご飯と水をあ
げる以外は。ひどい黄砂だ。犬を1回ベランダにだす。ベラン
ダでオシッコ。黄砂はいやだ。犬はあとどのくらい生きてくれ
るか。犬とともにわたしはあとどれほど生きるか。ねえ、ずん
ちゃん、どうかね。ほんとうはなにもまじめに考えてなんかい
ない。犬より不真面目だ。ヌッポンはどうなるのでしょう。ん
なこたぁどうでもいい。勝手に滅びなさい。犬のほうほうがよ
ほど大事だ。どうしてもやらねばならぬことなんか、なんもな
い。遠くの森が霞んでいる。ああ、からだが痒い。藁のなかで
眠りたい。納屋の藁。邪険にしたこと犬にわびる。