○季節はずれの爆弾

(サタンタンゴ)
明治大学国際共同研究プロジェクト 辺見庸『1★9★3★7』を
国際的に読むー世界から見た日本における加害の記憶ーなどという
企画をわたしが思いつくわけがない。根本美作子先生らが構想し、
実現しようとしている。
根本先生にお目にかかったことはない。ただパシェの『母の前で』
を何度も何度も読んだものだから、思念の深い方なのだと思っている。
あれほどの名訳をされた方である、このたびの企画にもまちがいなかろ
うと信じている。
きょうび、この種のプロジェクトは謀議≠ニされテロ予備≠ニされ
かねない。季節はずれではあるのだろうが、しかし、それも悪くない。
わたしの発議ではないけれども、わたしには『1★9★3★7』を書いた
「責任」がある。責任は負うべきである。
いまは根本美作子先生らに感謝し、季節はずれの爆弾が烈しく爆発するよ
う祈る。
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