ノーム・チョムスキー博士はいま何か発言しているだろうか。
94歳。何を考えておられるか。9.11後にボストンでお目にか
かった。鋭利であり温かくもあるあの眼が忘れられない。
「イスラエルの牢獄の中でも悪名高いのは拷問施設 1391だ」
(チョムスキー『誰が世界を支配しているのか?』)。パレス
チナの闘士の多くが1391で拷問を受けた。そして殺された。
Colorless green ideas sleep furiously
「色なき緑色の考えが猛烈に眠る」。チョムスキーが統語論
的例文としてあげたセンテンスが思い出される。これは言語学
的には「非文」ではない。しかしながら、意味論としてはナン
センスなのだ。
にもかかわらず、イスラエル軍事指導部とホワイトハウスにあっ
ては、「色なき緑色の考えが猛烈に眠っている」のである。
怖い。
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