2025年03月02日

記憶と恍惚

ある日.jpg

「私は端的にこう定式 化しよう。私が「 宇宙」と 呼ぶ ところ
の イマージュの 総体において は、ある 特殊な イマージュ、そ
の典型が 私には自分の 身体によって 与えられる イマージュを
介してでなければ、本当に 新しい ことは 何 も 生じえ ない、と
いう具合にすべては 進んでいる。・・・」(『物質と記憶 』)

横須賀線逗子駅の上りホーム。その端に立っていた。昼下がり。
奇妙な恍惚感があった。もう一人男が立っていた。なにか猿に似
た男。その位置で前にもその男を何度か見たことがある。意外にも、
存在を主張しない者。内側にくぐもる男。彼がパーキンソン病とは
知らなかった。いや、病を得たのはだいぶ後だったのか。同い年。
喉に焼き肉を詰まらせて亡くなったらしい。




posted by Yo Hemmi at 17:06| お知らせ | 更新情報をチェックする