2025年05月02日

雨天そして顔と肛門

雨天.jpg

「顔は内包されることを拒みながら現前している。
この意味では、顔は了解されえない、言い換えれば、
包含されえないものであるだろう。・・・」
『全体性と無限』 (講談社学術文庫) (p.321)

能うかぎり目にしたくないものは、にも拘わらず、
在り続けるのである。それは視覚のカオスなのであり
、小癪にもある種の神≠ニして降りしきる雨に、
顔≠スるを主張しつづける臀部および肛門を晒すの
である。紛争を回避するにはわが眼(まなこ)を
潰すしかないではないか。

死んだ犬は生き返らない。そんな明快な道理さえまだ
首肯できていないやつがれに明日を語る資格はない。

岡本かの子「雑煮」
posted by Yo Hemmi at 14:59| お知らせ | 更新情報をチェックする