(がんばるナナちゃん)
イスラエルは「我々のために汚れ仕事」をしてくれているーーと
独首相が述べたのは、トランプ同様の知的退化である。18日の朝
日電子版投稿(ノンフィクションライター高橋真樹氏執筆)
「ドイツはホロコーストの最も大切な部分を学ばなかっ
た」は問題の根幹がどこにあるかを示している。以下、
再録する。
【視点】
国際法違反の先制攻撃を行い、イランで民間人に多くの死傷者を
出したイスラエルを「最大限の敬意を表する」としたドイツの首相。
こうした態度が、国際法違反を繰り返し、世界を混乱に陥れている
イスラエル政府の行動を助長してきました。
欧州でこのような攻撃があれば、ドイツは黙っているのでしょうか?
いろいろと理由をつけて、「イランは悪である」、だから「イランに
対しては国際法を守らずに攻撃していい」とするのは、完全なダブル
スタンダードです。そしてその裏には、徹底した植民地主義と人種差
別が根付いています。「我々のために汚れ仕事をしている」という発
言は、図らずもその意図を露呈してしまっています。
ドイツは、過去のナチスの犯罪に向き合い、人権や国際法を尊重して
きた国とされてきました。しかし、ガザでジェノサイド、西岸地区で
民族浄化を続けているイスラエルに対する全面的な支持と支援を見る
と、それはあくまで自己都合的な理由でしかなかったようです。
また、ホロコーストの犯罪に向き合ってきたように見えるのも、あくま
で表層的なものに過ぎず、実のところ、ホロコーストの最も重要な部分、
つまり「人種差別やジェノサイドを許してはならない」という教訓を学
んでこなかったのではないでしょうか?
ドイツだけではありません。日本を含むG7各国は、改めてイスラエル支
持を表明しました。世界はナチスの過去から何を学んできたのか?そして
いま何をすべきなのか?国際社会は、イスラエルの暴挙を止めることで、
その教訓をいまこそ生かすべきではないでしょうか?