2025年08月28日

タブッキ

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「彼らはときにうたうことがあるが、じぶんのためにだけだ。
そして、彼らの歌は呼びかけではなくて、胸を刺すような哀し
みの呻きに似ている。彼らはすぐに疲れる。日が暮れると、彼
らを運んできた小さな島のうえで休息するのだが、たぶん、眠
りこけているのか、さもなければ月を見ているのだろう。音も
立てずに、彼らは去る。やっぱり、彼らは悲しいにちがいない。」

アントニオ・タブッキ『島とクジラと女をめぐる断片』(河出文庫)
posted by Yo Hemmi at 15:55| お知らせ | 更新情報をチェックする