「未開社会とは何であるのか? そのすべてが同じ遠心力の論理
に従っているような、多数の分化していない共同体である。この
論理の永続性を表現すると同時に保証しているのは、どのような
機構か? それは戦争である。共同体相互の関係の真理としての
戦争であり、統合化をもたらす求心力に抗して、分散をもたらす
遠心力を促進するための主要な社会学的手段としての戦争である。
戦争機械は社会機械の動因であり、未開社会の存在は全面的に戦争
にもとづいており、未開社会は戦争なしに存続することはできない。
戦争が多くあればあるほど統合化の程度は弱まり、国家の最良の敵
は戦争である。未開社会はそれが《戦争‐へと向かう‐社会》であるか
ぎり、国家に抗する社会なのである。」(ピエール・クラストル『暴
力の考古学ーー未開社会における戦争』平凡社ライブラリー1006)
