『「もう来たのか、昨日着いたんだな」と独り言の様に云いながら、
封書の方を取り上げると、これは親爺の手蹟(て)である。』
----『それから』
坪庭のサツマイモが順調に育っている。雲雀野海岸で夜、床屋の女を
抱いたとき、髪が一瞬蚯蚓の臭いを漂わせたので、わたしは存在に
あっけなく圧倒された。数えてみてあきれる。60年以上前の夜じゃな
いか。殺人の契機ってそんなようなものだ。気圧のせいか、右半身が
痛む。皇族の員数って確保しなきゃあかんのか。わっかりましぇん。
わたしと友人の間では、犬猫🐕🐱は皆皇族で、ナナの宮様とかフクチ
ン殿下とか呼んで敬意を表しているけどね。
