「アンドレイ、エヒミチが新に院長としてこの町に来た時は、
この病院の乱脈は名状すべからざるもので。室内と云わず、廊
下と云わず、庭と云わず、何とも云われぬ臭気が鼻を衝いて、
呼吸をするさえ苦しい程。病院の小使、看護婦、その子供等な
どは皆患者の病室に一所に起臥して、外科室には丹毒が絶えた
ことは無い。患者等は油虫、南京虫、鼠の族に責め立てられて、
住んでいることも出来ぬと苦情を云う。」
アントン ・チェーホフ『六号室』青空文庫
忍び足だが、跫音はどうせ知れるのだから、わざとらしいという
ことだ。ということは、脅しともとれないでない。
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