
なにか間違っているのではないか。このところずっとそう感じている。
一見些細だが、その実大きな錯誤。けふ、病気の犬とスタバのテラス。
犬の好きな場所。もう行けなくなるかも知れないから。腰のあたりに痛
みがあるのか、落ち着きがない。普段は出さない悲鳴のような声を発す
る。
その席からペットの葬儀屋に電話。混み具合、各プランの内容など訊く。
帰宅後の夕刻、犬が突然、絶叫。今まで聞いたこともない悲痛な声。
ああ、これが最期の声かと思い、気が動転。動物病院に電話したら、先生
とスタッフが親切に対応してくれる。
どうもおかしい。犬の骨壺のデザインを気にしたり、保冷剤が充分にある
か不安になったり、葬儀屋がくるまでどこに寝かせておくか・・・頭痛がする
ほど悩んだり。ほとんど錯乱である。犬は苦痛に喘いではいるけれど、わた
しより冷静な目をしている。
突然、犬柄のティーシャツを買う。おかしい。これも錯乱だ。こういう自分
をかつて見たことがない。自分がこんな人間とは知らなかった。支離滅裂。
犬の方がよほどまともだ。死期を知っているかのような醒めた目。根元の
ところでわたしは間違っているのではないか。夜、犬の死の床を準備する。
posted by Yo Hemmi at 17:08|
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