2025年02月28日

焉.jpg

「私は私自身の陰鬱な影を、月夜の地上に釘づけ
にしてしまひたい。」(『月に吠える』)

けふはなぜか「焉」といふ意味のない漢字が頭に
浮かぶ。終焉。いない犬の水を替える。いない犬
のクッションを干す。「風流夢譚」を読む。焉。

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ジーン・ハックマン

Gene Hackman and wife's deaths "suspicious enough in nature"
to investigate, search warrant saysだって。
BONNIE&CLYDE は最高だった。
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2025年02月27日

漂流

漂流.jpg

ディストピアを生きている。闇黒郷をそうとは知らず
漂流している。ヘラヘラ笑いながら。トランプに「理
念」はあるか。弱者や貧者や流民の側に立てるか。諂
うな。倒せ。帝王°C取りを嗤え。

Gene Hackman, Oscar-winning star of 'The French Connection,' dies at 95
In a remarkable acting career that spanned six decades, Hackman established
himself as one of the most distinctive film stars of his generation.

好きな役者だった。
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2025年02月26日

閾.jpg

「非連続性を思考することを可能にしてくれるさまざまな
概念(、断絶、切断、変異、変換)を、どのようにして
種別化すればよいか。いかなる基準にもとづいて、自分が
対象として扱う統一体を他から切り離せばよいか。・・・」
『知の考古学』

気配はまだある。不思議な音もする。極めがたい気配の
なかで徹底的に老いていく。終わりはない。

この瞬間も台頭しつつあるカキストクラシー、つまり最悪
の人々による支配
に立ち向かえば、最後にはより良い世界に
戻る道が見つかるかもしれない。」
いや、それは楽観が過ぎる。
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2025年02月25日

世界史的パラドクス

けふの水.jpg

間違いなく今日ただいまこそ世界史の大転換点
なのであろう。
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2025年02月24日

言葉を失う時

語るべき言葉.jpg

いま、語るべき言葉がない。
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2025年02月23日

トランプ・パラノイア

窓外.jpg

以下の行を読むと、とびきり下品な売春宿オーナー、トラン
プ爺さんを想起する。
「──知的欠損、これはたとえ微細であろうとも知的作品や
行動に表現されており、また確実に妄想的信念を基礎づけて
もいる。
──熱情的な強力性の状態、これは高慢や憎悪や欲望の感情
としてさまざまに分極されており、自己中心的な欲動のなか
にその唯一の根を下ろしている。・・・」
(ジャック・ラカン「パラノイアと言語 」)

ペットロス症状には高血圧もあるらしい。異常に高い。下が
らない。


posted by Yo Hemmi at 14:45| お知らせ | 更新情報をチェックする

2025年02月20日

泡の日々

夜のマイアミ.jpg

Bα来訪。わたしは鬱病ではなく典型的なペットロス症状
だという。そうなのか。無為の日々は無為の日々であって
も、犬がいるといないのでは本質的に異なってくる。Bαは
亀🐢を飼わないかと提案。建設的な提案だと思う。で、か
つて小さな亀を大邱(たしか)で買い日本に持ち帰ったこと
を想いだす。あの亀はどうしてるだろうか?

トランプが、ウクライナについて「戦争を始めるべき
でなかった」などと述べたことを受けて、英国のジョンソン
元首相は19日、「ウクライナが戦争を始めたわけではない。
それは米国が真珠湾で日本を攻撃したというのと同じだ」と
述べた。

ワハハハ!トランプの出鱈目はもっと指弾されるべきだ。
このままでは済むまい。大変なことが起きるだろう。
posted by Yo Hemmi at 14:53| お知らせ | 更新情報をチェックする

2025年02月19日

ラカン

感謝祭.jpg

「彼らはもはや二人とも濃淡法の世界にしかいない。
彼女の心は科木の内皮のように燃え、燃えさかる惑
星は羽ばたき、月は部屋のなかへ緋色の花々を送り
こむ。・・・」
ジャック・ラカン『 二人であることの病い』

崩壊感覚。

ほらみろ、言わんこっちゃない。ゼレンスキーは虚仮
にされている。
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2025年02月18日

実存

7ちゃん.jpg
敬愛する7ちゃん近影


実存は本質に先行する。本質より先に実存(この背中)
があるのだ。意味などどうでもよい。眼前に立ちはだか
る物の、立ちはだかり方に思いを致す。体調不良。絶不
調。ジム休む。いくら待っても来ない者を待つ。此処で
待つ。施設には断じて行かない。気配を探る。ああ、
「髑髏の歌」が聞こえる。「シャレコウベが、ららら言
う事にゃ・・・恋人にも会わずに死んだ」

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2025年02月17日

他者の表出

レヴィナス.jpg

「他者とのどんな関係のうちでも前提とされている
他者の最初の啓示は、否定的に抵抗する他者をつか
むことでも、策略によって他者を籠絡することでも
ない。私は顔なき神と闘争しているのではなく、他
者の表出に、他者の啓示に応答しているのだ。・・・」
『全体性と無限 』

ニッポン語は籠もる。表出をいやがる。
「15円50銭」とエンペラーに発音させたい衝動にか
られた者がいたことは確かである。十五円五十銭。

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2025年02月16日

誤想起

誤想起.jpg

経験していないのに、経験として記憶される。
そしてしばしば誤想起する。見てもいないのに
見たことがあると。

体力がだいぶ落ちている。長くはもつまい。
死に際の犬を想いだす。

映画『福田村事件』。なぜ邦画は音声がこもるのか。
字幕をつけたほうがよい。
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落下音

落下音.jpg

夕間暮れ、女が集合住宅の最上階から飛び降りようとして
いた。ヘルパーさんが見つけ止めさせたという。30歳位。
コンクリートの塀から半身を乗り出そうとしていた。「すみ
ません・・・」と掠れ声で言ったらしい。その話を聴いてから
耳を澄ますようになってしまった。分厚いドア越しに聞こえ
るわけもないのに、ドサリという鈍い落下音を詮方なく聞こ
うとする。また試みるとはかぎらないのに、またやるだろう
と勘をつけている。

「個人は国家を圧政だと感じとる。個人は自分の理性によって
国家を望んだにもかかわらず、国家が有する非人称的運命のな
かに、もはや自分の理性を認めることがないのだ。・・・」
(『全体性と無限 』)

同居犬が気配だけ遺して消えてから2か月。世界が変容した。
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世界の終了

7ちゃん.jpg

ひどい高血圧につき運動中止を命じられる。

「グローバル化された世界は粉々に砕け散り、地域や国家、
あるいはもっと小さな単位でばらばらになる。それには犠牲
が伴う。生活はよりゆっくりになる。そして、より悪くなる。」
ーーピーター・ゼイハン

「こうして世界は終わる。 激しい衝撃音ではなく、
めそめそした泣き声とともに。」
――T・S・エリオット

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2025年02月14日

躁状態のマスク

The Wall Street Journal
【ノイブランデンブルク(ドイツ)】ドイツの次期首相になるとみられる
中道右派の野党キリスト教民主同盟(CDU)のフリードリヒ・メルツ党首
は、イーロン・マスク氏が極右政党「ドイツのための選択肢(AfD)」を
自身のプラットフォームXを通じて後押しした代償に直面するだろうと警告
した。

23日の総選挙を前に各世論調査でトップに立つメルツ氏は、マスク氏による
選挙介入だとするこうした行為について、「この選挙活動で起きたことは看
過できない」とウォール・ストリート・ジャーナル(WSJ)に語った。

マスク氏はドイツ国民にAfDへの投票を呼びかけ、同党がドイツを救えるとX
で繰り返し主張。AfDの首相候補であるアリス・ワイデル共同党首と対談し、
その後、選挙集会に動画で生出演した。
ーー以上記事引用終わり

マスクの「ハイルヒトラー!」はジョークではないらしい。

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2025年02月13日

「蒼穹」

月曜の事.jpg

「日は毎日二つの溪を渡ってその山へ落ちてゆくのだったが、
午後早い日は今やっと一つの溪を渡ったばかりで、溪と溪との
間に立っている山のこちら側が死のような影に安らっているの
がことさら眼立っていた。・・・」

月曜日のタクシー運転手には驚いた。道を知らない。カーナビの
操作を知らない。真面目なのか不真面目なのかわからない。いつ
もの2倍時間がかかった。やっとのことでたどり着き、彼がおりて
立ち上がった。仰天した。雲をつくような大男だった。

『おんどりの鳴く前に』(2022 ルーマニア)未見。

「その美味しいオヤツをわたしにもくれなさい」の文法
について。

posted by Yo Hemmi at 17:02| お知らせ | 更新情報をチェックする

2025年02月12日

夜が落ちてくる。

夜が落ちてくる.jpg

「夜が落ちてくる。プランタニア・ホテルの二階では、
二つの窓に明かりが点されたところだ。新駅の工事現場
は、湿った材木の匂いを強烈に放っている。明日のブー
ヴィルは雨だろう。」

湿気った板塀の匂いの記憶をわたしももっている。大抵の
記憶はあの辺りを起点にしている。記憶で人は構成される。
わたしはほぼ毎日豚汁を食っている。それに鰺の南蛮漬け。
左手に箸をもって。ボロボロと欠片を床に落とす。それを
死んだ犬が駆け寄ってきてぱくついていたのではなかったか。

牡蠣飴一つを食う。
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2025年02月10日

上京

上京.jpg

上京。病院。疲弊。甘酒。牡蠣飴。
「しかし、過去もなく、未来もなく、一つの現在から
別な現在へと落ちていく存在者の背後で、また日々に
解体され、剝げ落ち、死に向かって滑っていくこれら
の音の背後で、メロディは常に変わらず、若々しく凛
としている。まるで情け容赦もない証人のように。・・・」



posted by Yo Hemmi at 22:40| お知らせ | 更新情報をチェックする

2025年02月09日

Elle est.

存在.jpg

「それは存在しない。なぜなら、余計なものを何一つ
持っていないからだ。その苦しみに比べて余計なのは、
すべてそれ以外のものだ。それは、ただ在る。・・・」

何もかも死んだ犬のせいにしてはいけない。体調がよ
くない。犬の死が、意外にもあっさりとしたそれが、し
かし絶大な精神の津波を引き起こすことがないとは言え
ない。昨日、夢を見た。その間、幸福だった。ただ、犬
はベージュ色をしていた。




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2025年02月07日

読むに値する

7日付け朝日新聞デジタル社説〈「ガザ所有」発言 法と尊厳
無視は論外だ〉は一読に値する。
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朗報がなくもない

墓場.jpg

トランプとその一味は自分たちの墓穴を掘り始めた。
そう遠からず埋葬されるだろう。

現在のガザの映像(NBC)を見た。まるで核爆弾の被
爆地だ。廃墟だ。ネタニヤフと米政権は厳しく裁かれ
なくてはならない。必ず。
posted by Yo Hemmi at 01:29| お知らせ | 更新情報をチェックする

2025年02月06日

陰画

意識.jpg

「そして身体は歩く。そして、そうしたすべてのものの
意識がある。また、なんと! 意識の意識がある。しか
し、誰もそこで苦しんではいないし、誰も両手をよじっ
たり、自分を哀れに思ったりする者はない。誰一人いな
い。・・・」

月曜日に病院に行く。行くことになった。理由は大したこ
とがない。日常をそれとなく繋ぐためだ。自分を無意識に
続けるためだ。行かなくてもいいのだ。

ラグに犬の毛が落ちている。と思った。うれしかった。近
づいて見る。毛クズだった。

石破がトランプの赤いキャップを被ってニヤけている。手
に負えないアホ。

posted by Yo Hemmi at 18:29| お知らせ | 更新情報をチェックする

2025年02月05日

トランプ狂想曲

トリックスター.jpg

トランプの狂乱がとまらない。「米国はガザを統治する。
ガザを所有し・・・」とぶち上げただけでなく、ガザ住民の
域外移住案を提起、あたかもナチスによるユダヤ人強制移
住に似たり、である。あげくイスラエルによって47000人も
が殺されたガザの地を中東のリヴィエラ≠ノすると言う
のだから開いた口がふさがらない。

議会乱入事件の首謀者が平気で大統領になり、事件実行者ら
に恩赦を与えたのには驚いたが、さらに驚いたのは乱暴狼藉
と言うべきトランプの所業に概ね無批判な米国のマスコミの
あまりにも惨めな平伏ぶりだ。

トランプやイーロン・マスクら歴史のトリックスターに世界は
右往左往している。笑うに笑えぬ幕間道化師トランプはノーベ
ル平和賞を欲しがっているらしい。呵呵!そんなもの投げ与え
てやれ。

ファルスの完成だ!

posted by Yo Hemmi at 17:33| お知らせ | 更新情報をチェックする

2025年02月03日

去年のトンボ

去年のトンボ.jpg

「植物や、芝生や、オリヴィエ・マスクレの噴水が、
あまりに無表情なので頑なに見えたのだ。理由は理解
できる。町の方が先に私を見限ったのだ。私はまだブ
ーヴィルを離れていないが、もはやそこにいないので
ある。・・・」La Nausée

犬の死でこれほどの恐慌をきたしている自分にほとほと
呆れている。修練がたりない、単なるわがままだと思う。
昨秋の糸トンボの写真。あのころはまだ犬がわたしを
皮肉っぽい眼で見ていたのだ。けふも彼女の食器の水を
替える。

ヘルパーさんは一昨日も犬のことで涙ぐんでいた。

トランプの米国だって正真正銘の「ならず者国家」
rogue stateだろうが。皆がひれ伏すのか。




posted by Yo Hemmi at 16:49| お知らせ | 更新情報をチェックする

2025年02月02日

青い花

花.JPG

「私は自由だ。つまりもう生きる理由はいっさいない。私の試みた
すべての生きる理由は瓦解した。それ以外の理由はもはや想像する
こともできない。・・・」

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2025年01月31日

石のなかの匂い

水面.JPG

「人が選ぶのは皮をむかれた不毛の土地だ。そこに人は、
空洞の大きな数々の石を転がす。その石のなかには匂いが
閉じこめられている。空気よりも重い匂いだ。ときどき人
は、その匂いを窓から通りに捨てるが、匂いは風で散り散
りに吹き裂かれるまでそこに留まっている。」

パブロン点鼻薬4本。犬に会いたい、のんちに。もしも会え
たなら、会える訳がないのに会えた謎を問いはしない。ただ
ただ感謝あるのみだ。どれほど彼女に助けられたことか。

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2025年01月30日

バックラッシュ

反ユダヤ主義禁止令.jpg

凄まじいバックラッシュだ。皆がトランプの顔色を
窺う。ヘイトが公的に煽られている!下劣な男の戯
れ言とみられていた事どもが、日々公然と法制化され
ている。

映画『The Remains of the Day』
posted by Yo Hemmi at 17:26| お知らせ | 更新情報をチェックする

2025年01月29日

劣情または狂気

狂気の会見.jpg

昨日わたしが「狂気」と書いたのは、無論、フジテレビ
の会見のことだ。その狂気は視聴者の劣情とない交ぜに
なっている。あり得ないことだが、もしもテーマが「貧困
と格差社会と報道のあり方」だったら、クソバエ記者は集
まるまい。件のテレビは貧者の万引きや賽銭ドロボー事件
などを鬼の首でもとったように報道≠キるので有名だっ
た。即ち、強きを扶け弱気を挫く。「人権」が聞いて呆れ
る。そう言えば、ジル・ドゥルーズはテレビを観るという
ことの「羞恥」について書いていたっけ。

クエン酸を舐めてみる。ちょっぴりシャキっとする。
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2025年01月28日

多分、いつか人びとは狂気が・・・

狂気の内在.JPG

「多分、いつか人びとは狂気がどんなものでありえたかが、
もうはっきりわからなくなるだろう」。狂気をはさんだ彼我
のかんけいはいま、融けてしまった。狂気がだれにもひとし
く内在化され、内面化され、正気との辨別がついに不可能に
なる日。「多分、いつか人びとは狂気がどんなものでありえた
かが、もうはっきりわからなくなるだろう」という、その
「いつか」が、すでにきている。ーー『国家、人間あるいは
狂気についてのノート』(辺見庸 毎日新聞刊 2013)

体調不良。ジム休む。



posted by Yo Hemmi at 16:40| お知らせ | 更新情報をチェックする

2025年01月27日

カポーティ

冷血.jpg

また『冷血』を観る。音楽を聴いたことがあると
思ったら、クインシー・ジョーンズだ。すばらし
い!

フランスはかつて植民地ベトナムでギロチンを執行
していた。

余生は回顧だけ。ハノイ時代のそれは、モノクロで、
なぜか至極甘い。
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2025年01月26日

ルーター

ムスカリ咲く.jpg

「存在の偶然性は見せかけでもなく、消し去ることの
できる仮象でもない。それは絶対であり、したがって
完全な無償性である。すべては無償だ、この公園も、
この町も、私自身も。それを理解すると胸がむかむか
して、すべてはふわふわと漂い始める。・・・」La Nausée
「しかし、何とお粗末な噓だろう。誰も権利など持っ
ていはしない。彼らもほかの人間と同様にまったく無
償であり、自分を余計な者と感じないわけがない。」

栄山関らと一緒に正代応援。負け越し。勝っても負けて
もつまらなそうな顔。そこがいい。

「私はマロニエの根だった。と言うよりもむしろ、完全
に根の存在の意識になりきっていた。・・・」
「至るところに、無限に、余計な存在がある、常にどこ
にでもある。存在は──存在によってしか限定されない。
私はこの発端のない存在物の氾濫に呆然と打ちのめされ
て、崩れるようにベンチに座った。至るところに孵化があ
り、開花があり、私の耳は存在でぶんぶん耳鳴りがしてい
た。・・・」
「木は、存在したいとは思っていなかった。ただ、存在を
やめるやめるわけにいかなかったのだ。それだけの話であ
る。」
「自分自身の死を内的必然性として誇らしげにおのれのう
ちに抱えているのは、音楽の調べのみだ。ただし音楽は存
在ではない。すべての存在者は理由もなく生まれ、弱さに
よって生き延び、出会いによって死んでゆく。・・・」
「どこからこうしたものが出てきたのか、どうして何もない
状態ではなく、一つの世界が存在することになったのか、そ
れを不思議に思うこともできなかった。それは意味がなかった。
世界は前にも後ろにも、至るところに現存していた。世界以前
には、何もなかった。何一つなかった。・・・」
似たような問題提起を中島敦もしたことがある。

「あたしは余生を送っているの」
わたしもいまは余生を生きている。だがしかし、余生とは何か?
本生≠ネどないなら余生もないはずだ。疲れた。














posted by Yo Hemmi at 21:40| お知らせ | 更新情報をチェックする

2025年01月25日

絵の具

絵の具.jpg

「存在する風がやって来て、大きな蠅のように木に留まる。すると木が震える。
しかし震えは一つの性質の誕生ではなかったし、可能態から現実態への移行でも
なかった。それは一つの物だった。物である震えが木のなかに忍びこみ、木を捉
えて揺らし、そして不意に木を見捨てると、遠くへ立ち去って、くるくる回転し
ていた。・・・」

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2025年01月24日

砂嵐ーー視床痛

砂嵐.jpg

「どこからこうしたものが出てきたのか、どうして何もない状態
ではなく、一つの世界が存在することになったのか、それを不思
議に思うこともできなかった。それは意味がなかった。世界は前
にも後ろにも、至るところに現存していた。世界以前には、何も
なかった。何一つなかった。・・・」

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2025年01月23日

壁について

壁について.jpg

「とつぜん彼女は顔の上に、私がとても好きだったメドゥーサの
見事な顔を登場させる。憎悪で膨れあがり、すっかり歪んで、毒
を含んだ顔だ。・・・」
 皆が疲れている。ひどく疲弊している。

posted by Yo Hemmi at 16:24| お知らせ | 更新情報をチェックする

2025年01月22日

無からの存在

「私は無から存在が生じ、徐々に成熟して花開くのを
見ようと身構えていた。こうしていよいよ私は存在の
不意を襲って、それが誕生しつつあるところを見るこ
とになるだろう。・・・」

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常識の革命

常識の革命.jpg

「本質的なことは偶然性なのだ。」
「黒い木の株は過ぎて行かなかった。それはそこに、
私の目のなかに留まっていた。大きすぎる食べ物が喉
につかえて留まっているように。私はそれを受け入れ
ることも、拒むこともできなかった。いったいどんな
努力を払って、私は目を上げたのだろう? そもそも、
私は目を上げたのか?」

独りで暮らすのと二人で暮らすのはまったく違うことだ。
わたしは犬に死なれて独りになったが、依然犬の影と二人
で生活している。

人間には男か女しかいないか。そうだとしたら、ナチの
思想である。



posted by Yo Hemmi at 17:07| お知らせ | 更新情報をチェックする

tyrannyとネオナチ台頭

タイラニー.jpg

イーロン・マスクのハイル・ヒトラー≠ニトランプの
タイラニー。ドイツのネオナチ台頭。大衆であることの
無力と虚無。

posted by Yo Hemmi at 01:50| お知らせ | 更新情報をチェックする

2025年01月20日

ヒヤシンス

ヒヤシンス.jpg

「つまり定義すれば、存在は必然ではない。存在するとは単に、
そこにあるということなのだ。存在者は出現し、出会いに身を委
ねるが、人は絶対にこれを演繹できない。そのことを理解した人
もいるだろう。ただし彼らは、必然的な自己原因の存在を作り上
げて、この偶然性を乗り越えようと試みたのだ。・・・」

世界はしばしば乗っ取られる。例えばドナルド・ジョン・トランプ
のような男に。かれはYMCAの曲に合わせて、腰をくねらせ、ちょう
どタオルを使った背中洗いのような所作でトランプ・ダンスを踊り、
世界を嘲弄するのだが、嘆くには及ばない。世界とはもともとその
程度の下品で低劣なものであることを、あの金髪オヤジは頼まれも
してないのに教えてくれているのだ。

それは確かに屈辱ではあっても、特段の前進でも後退でもない。

posted by Yo Hemmi at 21:25| お知らせ | 更新情報をチェックする

2025年01月19日

自身に過剰なもの

過剰なもの.jpg

「最も単純で分解不可能な性質も、それ自体の内部に、その中心に、
自分自身に対して過剰なものを持っていた。そこに、私のすぐ足許に
あるこの黒は、黒のようには見えなかった。むしろそれは、黒を一度
も見たことのない人が黒を想像しようとする、混乱した努力
のようだ
った。」La Nausée

posted by Yo Hemmi at 23:28| お知らせ | 更新情報をチェックする

記憶と錯誤

輝けるカーテン.jpg

『顔のないヒトラーたち』といふ、どことなく大雑把
で何となくお気楽な感じもしないではない映画を観て
知った。アウシュヴィッツを知らない(または知らな
いふりをする)者がドイツにはたくさんいるらしい。
アウシュヴィッツが何処にあったか、なにがおこなわれ
ていたかーーの記憶は、それを消去したい欲動もあり、
薄れ、歪んでもきているようだ。必ずしも同質の問題で
はないけれども、ニッポン軍の中国での蛮行もだいぶ
忘れられ、過小に位置づけられるようになりつつある。
政治が記憶を操作してもいる。細部だ、細部。

知りあいの大学講師が授業内容が政治的≠ニ批判され
たと聞き、そのような干渉こそが言葉の正しい意味で
「政治的」なのだとわたしは思った。

次のように言うことに然したる意味はない。世界は烈し
く右傾化している。そうして徐々に戦争構造を築きつつ
ある。

犬に会いたい。


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2025年01月17日

清掃

『関心領域』.jpg
『関心領域』

「たとえば狂人の行なう演説は、彼のおかれた状況との関係
では不条理だが、彼の妄想との関係では不条理でない。」
あらゆるナラティブがそうではないか。而して狂気と正気には
境界がないか、もしあったとしても極めて曖昧だ。それらは
地続きの可能性がある。わたしはまるでLa Nauséeを写経
しているようだ。

『ヒトラーのための虐殺会議』は単なる狂気ではなく環世界
における正気でもありうる。反転して、ネタニヤフらは単なるガ
イキチではなく環世界の常人たりうる。

犬の不在にまだ慣れない。ケージがまた鳴く。

ウクライナ映画『リフレクション』。


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2025年01月16日

撃滅

撃滅.jpg

46000人以上の死者の魂はいつまで漂泊すればよいのか。
醜い手柄≠フ競い合い。誰が誰をどのように撃滅した
のか。誰が誰にどのように撃滅されたのか。累々とどこ
までも死者の原・・・。

『関心領域』。何か引っかかる。腑に落ちるようで、腑に
落ちない。




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2025年01月06日

予めの存在ーー震え

根.jpg

「ところでいかなる必然的なものも、存在を説明する
ことはできない。存在の偶然性は見せかけでもなく、
消し去ることのできる仮象でもない。それは絶対であ
り、したがって完全な無償性である。・・・」
La Nausée

皇族が並んで手をふるとき、かれらの肛門も必然的に幽
かに震えているのである。それはなにも皇族に限ったこ
とではない。死刑囚だってそうだ。わたしの小さな犬も
そうだった。彼女は吠えるとき、吠え声と同時的に美し
い肛門を震わせた。

存在も非在も絶対である。(本質よりも)絶対的である。
そのことを愛おしいと思うのはこちらの勝手だ。





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2025年01月05日

指.jpg

「もしも存在するのだったら、そこまで存在する必要が
あった、黴が生えるまで、膨れ上がるまで、猥褻と言え
るまで存在するのだ。」La Nausée

参賀。一般参賀。バンザイ、バンザイ、バンバンザイ!
こいつら、見世物、晒し者・・・猥褻と言えるまで存在する
のだ。La Nausée ゲロ。

「人間のみに起こるいかなることも自然ではない」



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2025年01月02日

安っぽさへの献身

安っぽさへの献身.jpg

「私たちは、自分自身を持てあましている多数の当惑した
存在者だった。私たちの誰にも、そこにいる理由などこれ
っぱかりもなかった。
存在者の一人ひとりが恐縮して、漠
とした不安を抱えながら、他のものに対して自分を余計な
ものと感じていた。余計だということ。これこそ私が、木
々や鉄柵や砂利のあいだに確立することのできた唯一の関
係だった。」(La Nausée)

けふもあれが軋む。ケージが。もう不思議とも思わない。解
明の必要もなかろう。それは単にギギーと軋んだのだ。あい
つは居なくなり方を知っていた。未明の消失のコツを・・・。

クラスター発生。

85歳にしてなお元気な秘訣?「酒も煙草もやめないことだね。
それ以外、なにもないよ」(by足立正生監督)



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2025年01月01日

金魚

金魚.jpg

「こんなふうに存在する物は、もう充分にあるのだ。・・・」
(La Nausée)

そ(こ)のように在ること、そ(こ)のようにしかないこと
に、いい加減飽き飽きしている。金魚は真っ赤なウソである。
わたしは相変わらず幽き気配と暮らしている。幽き気配とと
もに。それは薄れるようでいて一向に薄れない。

ジンバブエが死刑を正式に廃止した。ジャパンは天皇制
もなくそうとしない。固執すればするほど、二つには何らかの
関係があるのではないかと思えてくる。なるほど、天皇誕生日
には死刑が執行されない。

アレジオン買う。
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2024年12月31日

雪の夜

雪の夜.jpg
(kurebayashi)

『関心領域(The Zone of Interest)』(2023)観ようとおもふ。
視床痛。躰が攣る。容赦ない。がんばって、フフと笑って
みる。発狂寸前。たかは生きているか。たかの犬は生きて
いるか。『象は静かに座っている』で、なぜ落ち着くのか、
わからないが、わかる。あれだって底流に死んだ犬が流れ
ている。たかは生きているか。たかの犬は生きているか。
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毛皮用キツネ≠フ眼

毛皮用キツネの目.jpg

「毛皮用キツネ」とカテゴライズしたのはキツネ自身
ではない。この眼を見よ。この眼の奥を。

養殖場もある。食肉用ニンゲンかも知れぬニンゲンに
よってつくられた「毛皮用キツネ」の養殖場。

眼。誰かの、誰かによく似た、眼。


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病院爆撃

病院爆撃.jpg

イスラエル軍がガザ市中心部の病院を空爆、
少なくとも7人が殺された。殺人鬼ネタニヤ
フは尿路感染症のため前立腺摘出手術をうけ
たばかり。殺人鬼は米国製オムツをして残虐
な作戦を強行し続けている。有意のスナイパー
よ、過たずネタニヤフを撃て!
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2024年12月30日

水の影.JPG

水はなぜ商品化されたのか。商品化の権利はなぜ正当化
されるのか。水は誰のものでもなく、誰のものでもある。
posted by Yo Hemmi at 23:23| お知らせ | 更新情報をチェックする