辺見庸ブログ Yo Hemmi Weblog

見る間に暗んだ。

原稿を1本やらねばならない。犬が腹を壊している。
今朝は嘔吐。しゃがんで拭き取る。「大丈夫？」。
声をかける。反応せず、遠くを見てなにか考え事を
している。

Mさん、ナオジよ、俺、視床痛超極激だけど、明日
原稿やるけんね。ああ、痛え。

『テイキング・サイド　ヒトラーに翻弄された指揮者』
フルトヴェングラー はナチス協力者だったか？

茴香の花を捧げもっていた
あの親子。
消えた。
幼児だろうに、
老人の顔をした子。
母は揶揄う者らを
茴香の花で
打った。
鬼の形相。
わたしも打たれた。
樟脳臭い
黄金色の粒が舞う。
粒、眼に刺さる。
霞む。
消えた。

ルドナヤプリスタニ

こんなずぶ濡れの日、
あの方はどうしておられるか、あの方は･･･。
娘に縊死されたあの母は。
まだ生きておられるか。

「ロープではないのです、針金なのです」
絶対の輪。
確実の輪。
黒い輪。
怨みの輪。

（致し方なく思う）針金に断たれた、三つ編みの、
かわいらしい首ひとつ。コロリ。

母親は以降、ラヂオの気象通報ばかり聴き続け、
「穴」を見つけてはしきりに不審がった。
例えば、ルドナヤプリスタニ の「穴」を。

ルドナヤプリスタニ、天気、気温、気圧、フメイ･･･。
「フメイって何でしょうか？」
「無いなんてことが有りうるのでしょうか？」

母はその「穴」に娘の首を埋めていた。
欠如を塞ぐように。

栓。

梁さん逝く。

ふっ、難産だったよ。せめてどもること。
口ごもること。語るも大儀。皮相な今よ。
葉は葉･･･。爪は爪。

大事件。転倒した。昏倒のようなひどい転倒。
しばらく起き上がれなくなる。親切な通行人数
人に助け起こされる。何語かわからない外国語
も聞こえる。東口のカフェに行く途中。女性の
声。「こう見えても私、子ども3人いますから力
あります」。ヨイショヨイショと皆に運ばれベン
チに座らされる。

喋れないかと思ったら意外にスラスラと例の偽善
的な声で話せた。「アリガトウゴザイマス･･･スミ
マセン･･･」。犬はバッグの中で静かにじっとして
いた。人びとは善意に溢れていた。わたしは･･･わ
たしは己に殺意を感じていた。

��Rage,rage against the dying of the light��

夜、YouTubeで角川氏の会見を見る。ジャパンの
フェイクデモクラシー！出鱈目司法＆デタラメ司法
記者クラブ！

（CBS）Gena Rowlands, a celebrated actor and honorary
Academy Award recipient, is suffering from Alzheimer's
disease, her son, the filmmaker Nick Cassavetes, has revealed.

大好きな女優。名優。認知症でも演じているのと
区別がつかないほどの達者な役者だ。哀しいほど
素晴らしい演技。狂気と正気のあわいを漂う。

昨日、ジムでおばあちゃんに「ガンバレガンバレ･･･」
と囁きかけられる。見知らぬおばあちゃん。わたし
「はい･･･」と小声で応答。

アサンジ、だいぶ太ったな。

(ABC)Biden administration moves toward allowing American military
contractors to deploy to Ukraine.

「無限の観念は、私のさまざまな権能を凌駕する
（数量的に凌駕するのではなく、のちに見るよう
に私の権能を問いただすことで凌駕する）。無限
の観念は私たちのア・プリオリな下地からやって
来るのではなく、だからこそ無限の観念とは経験
の最たるものなのである。」（『全体性と無限』）

ニンジンジュースを飲み続ける。犬が時々、軽蔑
するようにわたしに視線を送る。犬とわたししか
いないのに、わたしたちは腹のさぐりあいをして
いる。冬育ち。九州産ニンジン100％。クリストフ
ァー・ノーラン『フォロウィング』。わたしは犬を
口実にして存在している。
　
イスラエルは37000人以上を惨殺した責任をとらね
ばならない。‘Intense phase of war with Hamas about
to end,’ focus to shift to Lebanon border, Netanyahu
says.殺人鬼戦火拡大へ！

落とし前をつけさせろ。

「しかし、目的の正しさを決定するのは神である。
これはまずお目にかかることのないような見解であ
るが、それは単に、あの正しい目的というものを何
らかの法の目的と考えるという根強い習慣が支配し
ているためにすぎない。」（ヴァルター・ベンヤミ
ン）

犬はますます痩せてきている。しかし、生きている。

『ニル・バイ・マウス』

極右ネタニヤフは終わりだろう。だが殺された何万もの
パレスチナ人らの魂の行き場は？米国のシオニストたち
は依然、意気軒昂だ。

また雨。 럼블 피쉬 - 비와 당신

Donald Sutherland dead at 88.　好きな役者だった。

粗相。そそう―さう1【粗相】一（名）スル
�@不注意から起こす失敗。軽率なあやまち。しくじり。
「―のないように気をつける」�A大小便をもらすこと。
「寝床で―する」[大辞林 第四版] akrasia

犬と西口のカフェ。中国製シェーバー故障す。低迷。

「人間は、すべてのものを、自分の不可分な単純さの
なかに包み込んでいる闇であり、空しい〈虚無〉なの
である。」

半藤一利さんは、荷風を「群衆のなかにあって群衆と共
になることを嫌った」と書いた。まったく同感。にして
も半藤さんが昭和34年、荷風急死について週刊文春に書
いた記事は読ませる。いまの記者には逆立ちしても書け
まい。

新藤兼人の「『断腸亭日乗』を読む」（岩波現代文庫）も
面白い。

「シニア犬の食事」といふ缶詰を4個買う。

ふっ、「小星」か。

〈八月五日、
『殺すなかれ』･･･私はふたたびこの言葉をおもいだす。
誰が、この言葉を語ったのだ？なぜ語ったのだ？･･･〉

若き工藤正廣先生の翻訳。お元気だろうか？

強風。1400ごろ蜘蛛🕷現る。一郎ならん。随分大きくなった。

「日本のような政治的風土を前提にしては、権力を茶化すため
には徹底的に非政治的な構えをとるほか方法がない。そのこと
を荷風は十分に知った上で、非政治的な構えをとり続けた、と
言えるのではないか。」（『日本語と日本文化』「永井荷風を
読む 」）ふむ。が、だらうか？

「烈風終日砂塵を飛ばす。何とはなく吉原に大火でもありさうな心地
する日なり。」

「資本、国家、ネーション、 宗教を真に揚棄しようとする
のであれば、まずそれらが 何であるかを認識しなければな
ら ない。 たんにそれら を否定するだけでは何にもにもなら
ない。 結果的 に、それらの現実性を承認するほかなくなり、
そのあげく、それを 越えようとする〈理念〉をシニカルに嘲
笑するにいたる だけで ある。それが ポストモダニズムにほか
ならない。･･･」『 世界史の構造』 (岩波現代文庫) (p.8)

難しいことをいっているわけではない。犬不調。その後復調。
苦笑いしている。水羊羹。スゴイダイズ。

「だがこの私は知っている。私は何一つ特別なものを持っている
ようにも見えないが、しかし自分が存在し、彼らが存在している
ことを知っているのだ。」（新訳 p.200)

朝日新聞デジタルをやめようと思ふ。この新聞には独特の��臭み��
といふか��嫌み�≠ｪあり、時に鼻につく。それは貧乏人にはまった
く無縁の偽善だ。権力と格闘してかっぱらってくるようなリアルな
��特ダネ�≠烽ﾈいし。言ってみれば、ガキの仕事レベル。

然りとて、どの新聞がいいか、分かりかねる。つまり、こんなもん
なくても一向に困らない。それだけの話。

「小初は、跳ね込み台の櫓の上板に立ち上った。
腕を額に翳して、空の雲気を見廻した。軽く矩形
に擡げた右の上側はココア色に日焦けしている。
腕の 裏側から 脇の下へ かけては、さかなの背と
腹との関係のように、急に白く柔くなって、何代
も都会の土に住み 一生分の水を呑んで系図を保っ
た人間だけが 持つ冴えて緻密な凄みと執拗な鞣性
を含んでいる。･･･」

川端はついに岡本かの子を評価しなかったらしい。
しかし、かの子はいい。

タイトル決まる。タイトルが決まると終わった気がする。
何も終わっていない。これから。

左手で手足の爪を剪る。だんだん難しくなる。犬は
見ているだけで手伝ってはくれない。1時間くらいか
かる。が、苦爪楽髪じゃあないぜ。『オデッセイ』つ
まらぬ。科学技術は際限なく進むが、思想は退歩する
一方。原爆投下の思想は依然克服されず、ロシアの核
使用の可能性は高まりつつある。『いまここに在るこ
との恥』（角川文庫）8刷届く。

昨日の蜘蛛はジロー君だった。何代目かは不明。カマ
グラの件は解決。

Hundreds killed or injured during hostage rescue, Gaza ministry says.

『林檎とポラロイド』を観ていたら、蜘蛛。
アダンソンハエトリだ。顔なじみ。映画の主
人公、面差しがひとりの時の本田さんを思い
出させる。本田さんーー静かな人。アダンソン
ハエトリになって会いに来たわけだね。律儀だ
ね。犬とスゴイダイズ飲む。犬は犬の食器で。
俺、お猪口で。蜘蛛がピョンピョン跳んでいる。
本田さん（アダンソンハエトリ）スゴイダイズ
飲まない。噎せるんだって。本田さんただ飛び
跳ねる。をかしひ。本田さんではないのかも知
れぬ。

ガザの死者36000人を超えている。

犬は喋ることが機能上できないのではなく、
（意思として）喋りたくない、したがって
喋らないーーといふことがけふわかった。

イスラエル軍がガザ中部の学校を空爆、子供ら27人死亡、数十人が
負傷。学校には避難民が身を寄せていた。イスラエル当局は空爆の
事実を平然と認めている。

この暴虐にどうやって堪えよというのか。「学校にハマスの拠点が
あった」とイスラエルは爆撃を正当化する。��ハマス�≠�口実にジ
ェノサイドが強行されている。

爆撃されたのはヌセイラトという場所。ヌセイラトの悲劇はしかし
相応の伝えられ方をしていない。思想のスナイパーは皆無に等しい。
せめて、せめてだ、まず自殺をやめよう。

パレスチナの人びとが何故無残に殺され、国際社会がそれをなぜ放置
しているか突きとめるまで、自殺を延期しよう。落とし前をつけても
らうまで「己の死」を延期しよう。

（CBS）An Israeli strike early Thursday on a school sheltering displaced Palestinians in central Gaza killed more than 30 people, including 23 women and children, according to local health officials in the Hamas-run Palestinian territory. The hospital treating victims said it had received the bodies of at least "37 martyrs" from the strike, according to Agence France-Presse. But a U.N. official tells the Reuters news agency the death toll is between 35 and 45, though it still can't confirm any numbers.

犬と森に行く。皆が泣いている。

待つともなく待つ。
やや息を潜めて
待つ。
広島産牡蠣亜鉛サプリを飲む。
二錠。
葉が闇に　幽かに
戦ぐ。
待つ。
首が闇の底からボコッと
浮き出る。

これはタケニグサなのだろうか。

ヘルパーさんにサービス料を振り込む。
犬が「スゴイダイズ」を好きになる。
雷が鳴っている。
宝くじを買う。
亜鉛を飲み過ぎたためかお茶が不味い。
「墓見本」届く。
樹木葬って柄じゃない。チェッ、クソ。
犬の骨と俺の骨。
ザラザラと混ぜこぜにしてもらうこと。


『聖なる犯罪者』

オトトにだって「意識」がないわけがない。
此方には意識がないことがありうる。
思わないこと。思はなひこと。
思へなひこと。
無意識ーーその残忍。

――――――――――――――――――――
🐕6月4日の毎日新聞夕刊にインタビュー記事が載り
ます。わたしは記事にイチャモンをつけるのが嫌ひです。
だから言ったことが概ねそのまま載ります。同居犬の近
影も載るかもしれません。よろちこ。

イスラエルの攻撃でパレスチナの幼児が被弾して血だらけで痙攣
している。世界は黙認している。見て見ぬ振り。

「自分たちの横断した経験が何かに役立てられるとするならば、
私たちは自分たちが忘れてきた多くのものを学びなおさなければ
ならないだろう。」（ジョルジョ・アガンベン『私たちはどこに
いるのか？ 』）

視床痛激。言ったとて意味なし。

〈「 灰色の殻 のカタツムリ がゆっくりと小道 を渡って、
草の葉を倒していくわ、」とローダ が言った。〉
ヴァージニア・ウルフ「波」

「スゴイダイズ」超美味につき、歯なしネコのナナちゃん、
フクちん、マリンちゃん、ニャージ、エイリアン、トラた
ちも飲むことになった。のんちはすでに飲んだ。大好評！

ニンゲンに悪意だけを感じるときがある。けふがそんな日
だ。実は、わたしが自他のすべてに悪意を抱いているのだ。
同居犬には悪意を感じたことがない。互いに。

犯し残した罪を犯すこと。

〈いま人々は「世界は第三次世界大戦に向かっている」と
話していますが、「我々はすでに第三次世界大戦に突入し
た」と私は見ています。〉（エマニュエル・トッド『第三次
世界大戦はもう始まっている』）

��人柄�≠ﾆいうのはたしかにあるよな。わたしにインタビュー
した記者は人柄のよさを感じさせた。組織に縛られない自由人。
2時間半ほどのインタビュー後、躰の凝りがだいぶほぐれた。
記事は6月4日の毎日新聞夕刊に載るらしい。

豆乳ではなく「スゴイダイズ」といふのを飲んだら、臭みがなく
うまい。犬も喜んで飲んだ。

「今、私が生きているのなら、あなたが存在してはならないのだ。
闇と光の間でだけ、あのほの青いすきまでだけ、私たちはやっと
顔を合わせることができる。･･･」（ハン・ガン『すべての、白い
ものたちの』 ）

「産着が寿衣になった。おくるみがひつぎになった。･･･」

ひでえ1日だった。

May 27, 2024, 11:06 AM GMT+9 / Updated May 27, 2024, 10:29 PM GMT+9

Dozens of people were killed in Rafah late Sunday after an Israeli airstrike
hit an area where displaced civilians were sheltering in tents and sparked
a fire that tore across the camp.

『アイダよ、何処へ？』

ボスニアを彷徨っていたころの疲労感。徒労感。
恐怖。ぶり返す。監督はヤスミラ・ジュバニッチ、
女性。

セルビアによる大量虐殺はイスラエルによるそれへ
と引き継がれている。��民族浄化�＝B

国連は無力だった。今も。

けふ新聞インタビューが終わりよろよろ帰宅すると玄関先に
1匹の蛾がいてもがいている。枯れ葉そっくり。顔を寄せると
掠れ声で「ニンジン送れ･･･」と言ふ。蛾が。夜、故ダーリン
のところにニンジンを送る手続き。

昔、粋がって講演料￥1000で講演したことを思い出す。椎茸
もろたからトントン。

察するに、蛾はダーリンか俺かだらふ。

「四十歳では、まだ老いぼれではない。が、
老いぼれの徴候がはじまる。だんだんと、し
かもそれは少しずつ進むのだ。･･･」
（カミュ「啞者」）

俺も、犬も、日々に末枯れる。
視床痛も、その時は、嘘のように
消えるだらう。

誰か巻き添えにしてやろうか。

頗る美味！

「無限の観念、すなわち《より少ないもの》に内包された
《無限により多いもの》は、具体的には顔との関係とい
うかたちをとって生起する。」ーー『全体性と無限』

『ドッグマン』のラストシーンは秀逸。
『ニトラム』ーーその本質はいわゆる銃規制問題と関係が
ないはずだ。もっと圧倒的に豊かだ。エンドロールは見な
くてもよい。

『ドッグマン』のラストシーン！

バイデン、ガザの大量虐殺否定 、イスラエル人の安全「断固支援」
だと！これが正体である。怒れ！

『ドッグマン』

小さな墓の見本取り寄せることに。死んだら分かりゃしないが、
一応決めておく。犬と骨を一緒にしたいといふ秘密。バカだね。
そもそもニホンの司法はまったく信用できない。高見順をなぜか
あまりよいと思えない。でも読む。『死の淵より』。ニホンの司
法はほとんどデタラメだ。一貫しているのは反人間主義だけ。

映画でしばしば命拾いする。少なくとも観ている間は
「救われて」いる。『ニトラム/NITRAM』は内面を爆
発させてくれる。エラそうな映評などおこがましい。

『ドッグマン』の途中、突然睡魔におそわれる。ベッド
に移動。犬がじっと見ている。

「発話は沈黙が守られているにすぎなくても語られていて、
沈黙の重々しさは〈他人〉が逃げ去ってしまったことを認め
ているのである。･･･」(『全体性と無限』)

雨、風。坪庭の葉が揺れている。窓に雨滴。犬に豆乳。

上川っていやな女だ。発言のいちいちではない。容赦ない
死刑執行命令の連発。絞首刑におよそ躊躇いがない冷血女。

ムーンピノコは言う。「不自由万歳！」

「（人間は）歩くというより、引力と闘いながら、内臓を入
れた重い肉の袋を、せっせと運搬している感じだ。誰もが帰
ってくる。出掛けた所へ、戻ってくる。戻ってくるために、
出掛けて行く。」ーー『 燃えつきた地図』

喪失を喪失と感じられる時代があった。いまは巨大な黒い穴の
ような喪失しかないのに誰もそうは思わず、自覚なき失見当識
者としてヘラヘラ笑って彷徨い歩いている。悲惨な幸せ。

日本近代文学館が2024年夏期企画展として、〈中島敦「山月記」と
その時代〉を開催するらしい。6月22日〜9月7日。

ガザ――――ラファ。わたしはどこにどうやって何時まで立ちつく
せばよいのだろうか。呪詛では済まぬ。呻きでは済まぬ。

殺人鬼ネタニヤフによれば、イスラエルは「爪だけでも
戦う」のだそうだ。かつて国連総会で示したとおり、ネタ
ニヤフの「新しい中東地図」には、恐ろしいことにパレス
チナがない。爪だけでも戦うと言うのなら、その爪を剥が
してやるしかない。

戦争模様がますますはっきりしてきている。

「だれでも、すなわち、どのように卑賤な農夫も、乞食さえ、
司祭になることができた。彼らのパンテオンに棲んでいるのは、
天と地、海、地獄、森林、収穫、戦争と平和、そしてそして人び
との事柄のうえに君臨する、僕たちが崇めるような神々ではない。
彼らのは、たましいと感情と情熱の神々だ。ーーアントニオ・タブ
ッキ「島とクジラと女をめぐる断片」

ロボット歩きのボケ老人バイデンと殺人鬼ネタニヤフは一体化して
いる。米国は困惑したふりをしてイスラエルを軍事援助し、
パレスチナをかつてのベトコンのように敵視している。戦うしかな
い。

（「入れて下さい」と懇願しているのではない。「速う
入れろ！」と命じているのである）

ナナさんは歯がない。ナナさんは媚びない。ナナさんは他と
連まない。ナナさんは「家族に乾杯」に舌打ちする。ナナさ
んはツルベ的笑いを拒む。低い声で〈家庭の幸せ諸悪の根源〉
みたいなことを呟く。ナナさんは誰とも連帯しない。ナナさん
はお喋りを嫌う。ナナさんには歯がない。それでもネズミを捕
る。歯茎で仕留める。雨の日でも狩りをする。時々、血で口の
周りを赤くしている。ナナさんは笑わない。

「第一、それは、思想とは全然別物である。むしろ、
情熱である。」ーー反ユダヤ主義についてのサルトル
の考え。事態は反転している。歌うべき歌もない。

ガザの死者35000人超える。さらに10000人以上の遺
体が瓦礫に埋まっているという。ネタニヤフ政権も
バイデン政権もこの大量虐殺の責任から絶対に逃れることがで
きない。永遠に咎めを受けるべきだ。

パレスチナ人は人間ではない、ないしは、ユダヤ人より「劣等」
であるという意識が根底にある。満腔の怒りは収まりはしない。

ゼレンスキーも崩壊の淵にある。さあ、皆、逃亡しよう。クニを
捨てよう。逃げて生きよう。「愛国」はいずこにおいてもありえ
ない。あらゆる戦線から離脱しよう。敵前逃亡しよう！