2023年03月17日

全的不信

何一つ信じうるものはない。死を除いて。犬を除いて。人は
それ自身が「災厄」なのだ。『水の透視画法』。誰が書いた
のか。友が発狂した。うろたえる。とともに、宜なるかなと
思っている。ただ狂うことのみが己を己で在らしめる。といふ
こともある。といふこともあらう。ないしは佯狂
しかし、李政美の歌はよい。日韓首脳会談は幾重にも折り重
なった歴史の暗部を無理に漂白しようとする。無理だ。かつて
あったことは、断じて消せない。『三池 終わらない炭鉱の物語』
を観る。わたしたちは、わかったふりをしてはならない。わたした
ちは、わかったふりをしてはならない。わたしたちは、絶対に
わかったふりをしてはならないのだ。
posted by Yo Hemmi at 17:25| お知らせ | 更新情報をチェックする

2023年03月16日

帰省

犬を連れて帰省したいと思う。前は考えたことがない。
新幹線ではなく車で行きたい。できたら高速ではなく
一般道を。しきりに「区切り」を考える。意味もないのに。
「変化」はある。水音が近づいている。死はそんなに遠く
ではない。足下にある。ぼやけたひとつの影として。
「19年この辺に棲んでいるのよ・・・」杖をつき傾いであるく
老婆に言われた。問うてもいないのに。老婆は寂しげに
去っていった。西陽が屈曲したせなかを打っていた。老婆は
左側に傾いでゆっくりと歩く。「かわいいね・・・」と声をかけ
られた犬は、一度も老婆と目を合わせなかった。
posted by Yo Hemmi at 18:30| お知らせ | 更新情報をチェックする

2023年03月12日

ゴキブリ.jpg

大地震と津波の被災地が、あたかも爆撃に遭ったような光景に
なるとは知らなかった。水は金属になる。風は狂気を運ぶ。霙
は礫だ。「花が咲く」はとんでもない嘘だ。門脇小はわたしの
母校である。
posted by Yo Hemmi at 00:46| お知らせ | 更新情報をチェックする