昨日、多幸感とは言わないまでも、なにか不思議な平穏の
気分がひとしきりつづいた。ひとり上機嫌だったのだ。な
ぜかがわからない。人間関係は身内をふくめ全般的によく
ない。よくしようともしていない。体調も特段よくはない。
予期せざる金が入ったわけでもない。なぜいま上機嫌なの
か。不機嫌なのが、熊本のこともあるし、ごく自然なのに。
人知れず服を着たまま入浴しているようでもあった。薄い
罪悪感と重ね合わせの、禁を犯す悦び。
夕刻には、いつも通り不機嫌に戻った。嘘のような上機嫌の
訳もほぼ分かった。死んだとばかり思っていたガジュマルに
豆粒ほどに小さな新芽がでてきたのだった。それだけのことだ。
それだけのことで世界が一変したかのように狂喜したのだった。
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